希釈計算の基本を学ぼう
看護師国家試験 第104回 午後 第90問 / 基礎看護学 / 診療に伴う看護技術
国試問題にチャレンジ
5%のクロルヘキシジングルコン酸塩を用いて0.2%希釈液2,000mLをつくるのに必要な薬液量を求めよ。 ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。
- 1.50mL
- 2.60mL
- 3.70mL
- 4.80mL
- 5.90mL
対話形式の解説
博士
今日は消毒薬の希釈計算じゃ。基本式は何じゃ
アユム
濃度×量=濃度×量です
博士
その通り。問題を整理すると、5%原液からどれくらいの量を取れば0.2%×2,000mLになる
アユム
5×X=0.2×2,000で計算できますね
博士
計算してみよ
アユム
5×X=400なので、X=80mLです
博士
見事じゃ。別の解き方もあるぞ
アユム
希釈倍率で考える方法ですか
博士
そうじゃ。5÷0.2=25倍に薄めることになる
アユム
2,000÷25=80mLですね
博士
どちらの方法でも答えが一致するから検算にも使えるんじゃ
アユム
50mLや60mLでは濃度はどうなりますか
博士
50mLなら0.125%、60mLなら0.15%で目標濃度に達せん
アユム
90mLだと
博士
0.225%で濃すぎるんじゃ
アユム
クロルヘキシジンは何の消毒に使いますか
博士
皮膚消毒や創傷の洗浄じゃ。粘膜・脳脊髄・耳には禁忌じゃから注意せよ
アユム
アナフィラキシーにも気を付けないとですね
博士
その通り。正解は4の80mLじゃ
POINT
希釈計算は「濃度×量=濃度×量」の基本式を覚えれば確実に解けます。本問では5%×80mL=0.2%×2,000mLが成立するため正解は80mLです。希釈倍率(5÷0.2=25倍)から求める方法でも同じ答えになるため、両方の解法を身につけて検算に活用しましょう。クロルヘキシジンの臨床使用では禁忌部位とアレルギー反応への配慮も忘れずに。
解答・解説
正解は 4 です
問題文:5%のクロルヘキシジングルコン酸塩を用いて0.2%希釈液2,000mLをつくるのに必要な薬液量を求めよ。 ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。
解説:正解は4の80mLです。希釈倍率を求めると5÷0.2=25倍となり、希釈後2,000mLにするためには元の薬液量は2,000÷25=80mLが必要です。希釈の基本式「濃度×量=濃度×量」でも、5×X=0.2×2,000、X=80mLと計算できます。
選択肢考察
-
× 1. 50mL
50mLでは2,000mLに薄めると0.125%となり、目標の0.2%には足りません。計算式に当てはめても誤りです。
-
× 2. 60mL
60mLでは2,000mLに薄めると0.15%となります。0.2%の希釈液には濃度が不足するため不正解です。
-
× 3. 70mL
70mLでは2,000mLに薄めると0.175%となります。目標濃度0.2%にはまだ届かないため不正解です。
-
○ 4. 80mL
5%×80mL=0.2%×2,000mLとなり等式が成立します。5%の薬液80mLを取って総量2,000mLになるように希釈水を加えれば、0.2%希釈液が得られます。
-
× 5. 90mL
90mLでは2,000mLに薄めると0.225%となり、目標の0.2%を超えてしまいます。消毒効果として悪影響は少ないものの、規定濃度ではありません。
希釈計算の鉄則は「濃度×量=濃度×量」で、両辺の単位を揃えれば必ず解けます。クロルヘキシジングルコン酸塩は0.05〜0.5%で皮膚消毒や粘膜以外の創傷消毒に用いられ、原液5%を用途別に希釈して使用します。アナフィラキシーや化学熱傷に注意し、粘膜・脳脊髄・耳には禁忌です。
希釈計算の基本式を正しく適用し、消毒薬の調製ができるかを問う計算問題です。
「診療に伴う看護技術」の関連記事
-
改訂水飲みテストの正解は「呼吸を見る」 ―誤嚥スクリーニングを使い分ける
改訂水飲みテストの実施方法(冷水3mL・口腔底注入・5段階評価)と評価項目(嚥下、呼吸状態、湿性嗄声、反復嚥下)…
114回
-
ホルター心電図のミソ ―普段通り生活しつつ電磁波を避ける
ホルター心電図は「日常生活下での24時間連続記録」が目的であることを軸に、電極装着部位・装着時間・電磁干渉の回…
114回
-
新鮮凍結血漿の温度管理―凝固因子を守る30〜37℃のルール
新鮮凍結血漿の取り扱い(融解温度・使用期限・保管条件・輸血セット)を問う問題。30〜37℃で融解し速やかに使用する…
114回
-
胃カメラ前後の看護、押さえるべきポイント
上部消化管内視鏡検査における前処置(絶食)、検査中体位、検査後の飲食制限など、看護師が把握しておくべき検査管…
114回
-
成人の骨髄穿刺はどこを刺す? 〜後腸骨稜が第一選択になる理由〜
成人骨髄穿刺の第一選択部位(後腸骨稜)と、混同されやすい腰椎穿刺・胸骨穿刺の部位の違いを問う問題。
114回