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ハヴィガーストの発達課題を正しく理解しよう

看護師国家試験 第108回 午後 第32問 / 基礎看護学 / 看護の基本となる概念

国試問題にチャレンジ

108回 午後 第32問

ハヴィガースト, R. J.(Havighurst,R.J.)の発達課題に関する説明で適切なのはどれか。

  1. 1.成長に伴い発達課題は消失する。
  2. 2.各発達段階の発達課題は独立している。
  3. 3.身体面の変化と発達課題は無関係である。
  4. 4.発達課題の達成は個人の生活と関連する。

対話形式の解説

博士 博士

今日はハヴィガーストの発達課題について勉強するぞ。彼はアメリカの教育心理学者で、人生を6つの段階に分けてそれぞれに達成すべき課題を示した人物じゃ。

アユム アユム

博士、6つの段階って具体的にはどう分かれているんですか。

博士 博士

乳幼児期・児童期・青年期・壮年期・中年期・老年期の6段階じゃ。乳幼児期は歩行や排泄の自立、青年期は親からの精神的独立と職業選択、老年期は死への準備などが代表例じゃな。

アユム アユム

選択肢の4『発達課題の達成は個人の生活と関連する』が正解とのことですが、なぜでしょうか。

博士 博士

発達課題は身体的成熟だけでなく、社会文化的要請や個人の価値観によって形づくられるからじゃ。同じ青年期でも進学する人と就職する人では課題の現れ方が違うじゃろう。

アユム アユム

では1の『成長に伴い発達課題は消失する』はどうして誤りなのですか。

博士 博士

課題は消えるのではなく、次の段階の新しい課題に置き換わっていくのじゃ。老年期になっても死への準備という新たな課題が待っておる。

アユム アユム

2の『各発達段階の発達課題は独立している』も違うのですね。

博士 博士

そのとおり。たとえば児童期で読み書き計算の基礎を学ばなければ青年期の職業準備にも支障が出る。各課題は階段のようにつながっておるのじゃ。

アユム アユム

3の『身体面の変化と発達課題は無関係』が誤りなのも、第二次性徴や老化が課題に直結するからですね。

博士 博士

よく理解できたの。ハヴィガーストは身体的成熟・社会的要請・個人的価値観の3つを課題の源泉としたのじゃ。

アユム アユム

エリクソンの発達段階とは違うのですか。

博士 博士

エリクソンは8段階で心理社会的危機を軸にしておる。ハヴィガーストは6段階で具体的な課題を示したという違いを押さえておくとよい。

アユム アユム

なるほど、混同しないよう注意します。

博士 博士

国試では『独立』『無関係』『消失』といった極端な表現は誤答のサインじゃ。発達は連続的で個別的であることを覚えておきなさい。

POINT

ハヴィガーストの発達課題は6段階の連続的な構造をもち、前段階の達成が次段階に影響します。身体的成熟・社会文化的要請・個人の価値観の3要素から課題が生じるため、個人の生活や環境と密接に関連します。選択肢1・2・3のような『消失・独立・無関係』という表現はこの理論の本質に反するため誤りです。類似のエリクソン理論と区別しながら、各段階の代表的課題を整理して覚えましょう。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:ハヴィガースト, R. J.(Havighurst,R.J.)の発達課題に関する説明で適切なのはどれか。

解説:正解は 4 です。ハヴィガーストはアメリカの教育心理学者で、人間の一生を乳幼児期・児童期・青年期・壮年期・中年期・老年期の6段階に分け、それぞれの段階で達成すべき「発達課題」を提唱しました。発達課題は身体的成熟、社会文化的要請、個人の価値観や選択が絡み合って形成されると考えられており、前の段階の達成が次の段階の達成に影響する連続的・階層的なものです。

選択肢考察

  1. × 1.  成長に伴い発達課題は消失する。

    発達課題は消失するのではなく、各発達段階に応じて内容が変化し、次々と新しい課題が生じていきます。

  2. × 2.  各発達段階の発達課題は独立している。

    ある段階の発達課題を達成することが次の段階の課題達成の土台となるため、各段階の課題は互いに連関しており独立ではありません。

  3. × 3.  身体面の変化と発達課題は無関係である。

    歩行・排泄自立・第二次性徴・更年期・老化など、身体的成熟と衰退はハヴィガーストの発達課題の根幹を成す要素です。

  4. 4.  発達課題の達成は個人の生活と関連する。

    発達課題は個人の生活環境・価値観・社会文化的背景と強く結びついており、その達成の仕方や困難さは個人ごとに異なります。

ハヴィガーストは発達課題を「身体的成熟によるもの」「社会の文化的圧力によるもの」「個人の価値観や意欲によるもの」の3つの源泉から説明しました。類似理論にエリクソンの心理社会的発達段階(8段階)があり、国試では両者を混同しないよう注意が必要です。覚え方として『乳児から老年まで6段階、各段階の課題は次へとつながる階段』というイメージを持つとよいでしょう。

ハヴィガーストの発達課題理論の基本的な考え方(段階性・連続性・個人差)を理解しているかを問う問題です。