パーキンソン病の歩行と表情の特徴を整理する
看護師国家試験 第104回 午後 第61問 / 老年看護学 / 高齢者に特有な症候・疾患・障害と看護
国試問題にチャレンジ
Parkinson〈パーキンソン〉病(Parkinson’s disease)の症状について正しいのはどれか。
- 1.満月様顔貌になる。
- 2.腕を振らずに歩く。
- 3.後ろに反り返って歩く。
- 4.頭を左右に大きく振る。
対話形式の解説
博士
今日はパーキンソン病の症状について考えてみるぞい。
サクラ
はい、選択肢に満月様顔貌がありますが、これは違いますよね。
博士
そのとおり。パーキンソン病では仮面様顔貌、つまり表情が乏しくなるのが特徴じゃ。
サクラ
満月様顔貌はステロイドやクッシング症候群でみられる所見でしたね。
博士
うむ。では歩行の様子はどう変わるか分かるかの。
サクラ
筋強剛で動きが硬くなるので、腕を自然に振れなくなる印象です。
博士
正解じゃ。腕を振らずに前傾姿勢で小刻みに歩くのが典型じゃな。
サクラ
後ろに反り返って歩くわけではないんですね。
博士
逆じゃよ。重心が前に偏るから突進現象も起きやすい。
サクラ
頭を大きく左右に振るのも違いますか。
博士
振戦は安静時に手指などへ小刻みに出るのが本態じゃ。
サクラ
四大症状を意識すると整理しやすいですね。
POINT
パーキンソン病ではドパミン神経の変性により安静時振戦・筋強剛・無動・姿勢反射障害が出現します。歩行時は腕の振りが消失し、前傾姿勢で小刻みに歩く姿が典型です。表情は仮面様顔貌となり、満月様顔貌とは区別されます。看護では転倒予防と日常生活動作の援助、薬物療法のオン・オフ現象への観察が重要です。
解答・解説
正解は 2 です
問題文:Parkinson〈パーキンソン〉病(Parkinson’s disease)の症状について正しいのはどれか。
解説:正解は2です。パーキンソン病では筋強剛と動作緩慢が出現し、歩行時に上肢の振りが乏しくなることが特徴的です。前傾姿勢で小刻みに歩く姿が典型像で、腕を振らずに歩く所見は病態を端的に表しています。
選択肢考察
-
× 1. 満月様顔貌になる。
顔面の表情筋が乏しくなる仮面様顔貌が特徴で、満月様顔貌はステロイドの長期投与やクッシング症候群でみられる別の所見です。
-
○ 2. 腕を振らずに歩く。
筋強剛と動作緩慢のため上肢の自然な共同運動が失われ、腕の振りが消失したまま歩行するのが典型的な所見です。
-
× 3. 後ろに反り返って歩く。
姿勢反射障害により体幹は前屈して頭部を突き出す前傾姿勢となり、後屈姿勢にはなりません。重心が前方へ移動するため突進現象もみられます。
-
× 4. 頭を左右に大きく振る。
頭部を大きく左右に振る所見は本疾患の特徴ではなく、振戦は安静時に手指などに小刻みに出現する点が異なります。
パーキンソン病の四大症状は安静時振戦、筋強剛、無動・動作緩慢、姿勢反射障害です。歩行は小刻み歩行・すくみ足・突進現象が特徴で、転倒予防の環境調整とリハビリが看護のポイントになります。
パーキンソン病に特徴的な運動症状と歩行の様式を区別できるかを問う問題です。
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