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認知症初期集中支援チーム:訪問する多職種チームの正体

看護師国家試験 第109回 午前 第54問 / 老年看護学 / 高齢者に特有な症候・疾患・障害と看護

国試問題にチャレンジ

109回 午前 第54問

認知症( dementia )が疑われる人や認知症の人およびその家族を訪問し、複数の専門職でアセスメントや自立生活の支援を行うのはどれか。

  1. 1.成年後見人
  2. 2.介護認定審査会
  3. 3.認知症対応型通所介護
  4. 4.認知症初期集中支援チーム

対話形式の解説

博士 博士

今回は認知症初期集中支援チームを学ぶぞ。地域看護・老年看護両方で頻出じゃ。

アユム アユム

名前は聞いたことがあります。具体的に何をするチームなんですか。

博士 博士

認知症が疑われる人やその家族を訪問して、アセスメントと支援につなぐ多職種チームじゃ。地域包括支援センターなどに設置されておる。

アユム アユム

誰が所属しているんですか?

博士 博士

認知症サポート医である医師、保健師、看護師、介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士などじゃ。原則2名以上で訪問する。

アユム アユム

訪問して何をするんですか?

博士 博士

家庭に出向いて本人・家族の状況を評価し、必要な医療や介護サービスにつなぐ。さらに家族への助言、認知症の受診勧奨、危機介入などを概ね6か月集中して行うのじゃ。

アユム アユム

概ね6か月なんですね。なぜ「初期」なんですか?

博士 博士

認知症は早期発見・早期対応で予後や本人・家族のQOLが大きく変わる。病識のなさや受診拒否で支援につながりにくい時期にこそアウトリーチが必要なのじゃ。

アユム アユム

なるほど。では選択肢を見ていきます。1の成年後見人は?

博士 博士

家庭裁判所が選任する個人や法人で、財産管理や身上監護を行う。訪問チームではない。

アユム アユム

2の介護認定審査会は?

博士 博士

要介護認定の二次判定を行う機関じゃ。保健・医療・福祉の学識経験者で構成されるが、家庭訪問や支援は行わない。

アユム アユム

3の認知症対応型通所介護は?

博士 博士

これは介護保険上の認知症デイサービス。利用者に施設に来てもらう形じゃから、アウトリーチではない。

アユム アユム

よって正解は4の認知症初期集中支援チームですね。

博士 博士

うむ。国試では「複数専門職」「訪問」「認知症が疑われる段階から」「家族支援」がキーワードじゃ。

アユム アユム

認知症施策推進大綱の基本柱は何でしたっけ。

博士 博士

「共生」と「予防」の二本柱じゃ。初期集中支援チームは早期発見・早期対応の中核となる。

アユム アユム

地域で働く看護師にとっては重要な連携先ですね。

POINT

認知症初期集中支援チームは、認知症施策推進大綱に基づき市町村単位で設置される多職種チームで、認知症サポート医・看護師・保健師・社会福祉士・精神保健福祉士・介護福祉士などで構成されます。認知症が疑われる人や家族を家庭訪問(アウトリーチ)し、アセスメント・医療や介護サービスへのつなぎ・家族支援を概ね6か月集中的に行うことで、早期発見・早期対応と在宅生活の継続を支える役割を担います。類似語としての成年後見人(財産・身上監護)、介護認定審査会(要介護度の判定)、認知症対応型通所介護(デイサービス)との違いを整理することが重要です。地域包括支援センターや認知症疾患医療センターと連携しながら、本人と家族の生活を「共生」の理念で支える、現代の地域ケアの要となる仕組みといえます。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:認知症( dementia )が疑われる人や認知症の人およびその家族を訪問し、複数の専門職でアセスメントや自立生活の支援を行うのはどれか。

解説:正解は 4 です。認知症初期集中支援チームは、認知症施策推進大綱(旧・新オレンジプラン)に基づいて市町村単位に設置されるチームで、医師(認知症サポート医)・保健師・看護師・介護福祉士・社会福祉士・精神保健福祉士などの複数の専門職で構成される。認知症が疑われる人や家族を訪問(アウトリーチ)し、アセスメント・医療や介護サービスへのつなぎ・家族支援を最大概ね6か月集中的に行う。

選択肢考察

  1. × 1.  成年後見人

    家庭裁判所から選任され、判断能力が不十分な人の財産管理や身上監護を行う個人または法人の制度。訪問による多職種アセスメントは業務ではない。

  2. × 2.  介護認定審査会

    要介護認定の二次判定を行う機関で、保健・医療・福祉の学識経験者で構成される。個別訪問や自立生活支援は行わない。

  3. × 3.  認知症対応型通所介護

    認知症の方を対象とした通所型(デイサービス)の介護保険サービス。日中を施設で過ごしてもらう形態で、家庭訪問による初期支援とは異なる。

  4. 4.  認知症初期集中支援チーム

    市町村の地域包括支援センター等に設置され、複数の専門職が認知症が疑われる人・家族を訪問し、アセスメント・医療介護サービスへのつなぎ・家族支援を集中的に行う。

認知症施策推進大綱の基本柱は「共生」と「予防」。初期集中支援チームは早期発見・早期対応の要で、通常は認知症地域支援推進員や認知症疾患医療センターと連携する。国試では「訪問(アウトリーチ)」「複数専門職」「早期・集中的支援」「最長概ね6か月」がキーワード。

認知症の人への早期・集中的な多職種アウトリーチ支援を担うチームの名称を問う問題。成年後見人・介護認定審査会・認知症デイと混同しないこと。