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妊婦健診時間の確保と関係法律

看護師国家試験 第110回 午後 第61問 / 母性看護学 / 母性看護の対象と社会・環境

国試問題にチャレンジ

110回 午後 第61問

妊婦健康診査を受診する時間を確保するために妊婦が事業主に請求できることを規定している法律はどれか。

  1. 1.母子保健法
  2. 2.労働基準法
  3. 3.育児介護休業法
  4. 4.雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律<男女雇用機会均等法>

対話形式の解説

博士 博士

今日は妊婦さんが健診のために休める法律について学ぶぞい。

サクラ サクラ

母性に関する法律って複数ありますよね。

博士 博士

その通りじゃ。母子保健法、労働基準法、育児介護休業法、男女雇用機会均等法の4本柱じゃ。

サクラ サクラ

それぞれ役割が違うのですね。

博士 博士

妊婦健診の時間を事業主に請求できるのは男女雇用機会均等法の第12条じゃ。

サクラ サクラ

えっ、労働基準法ではないのですね。

博士 博士

労働基準法は産前産後休業や育児時間を定めておるが、健診時間は均等法の担当じゃよ。

サクラ サクラ

ちなみに健診はどのくらいの頻度ですか。

博士 博士

23週までは4週に1回、24〜35週は2週に1回、36週以降は毎週じゃ。

サクラ サクラ

事業主にはどんな義務があるのですか。

博士 博士

健診時間の確保に加え、医師の指導に沿った勤務軽減や時差通勤も講じる必要があるぞい。

サクラ サクラ

母子保健法との違いも整理できました。

博士 博士

母子保健法は健診そのものの制度、均等法は働く妊婦の権利を守る法律と覚えるとよい。

POINT

本問は妊娠中の女性労働者の権利を定める法律の区別を問うものです。健診時間の確保請求権は男女雇用機会均等法、産前産後休業や育児時間は労働基準法、育児・介護休業は育児介護休業法、母子保健全般は母子保健法と棲み分けられています。臨床では妊婦から「仕事を休んで健診に行けるか」と尋ねられることも多く、看護師は根拠法を正しく説明できる必要があります。過去問でも頻出テーマのため、法律ごとの守備範囲を表で整理して暗記することをお勧めします。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:妊婦健康診査を受診する時間を確保するために妊婦が事業主に請求できることを規定している法律はどれか。

解説:正解は 4 です。妊娠中の女性労働者が妊婦健康診査や保健指導を受ける時間を事業主に請求できることを定めているのは、男女雇用機会均等法(第12条・第13条)です。事業主はその請求に応じて必要な時間を確保する義務を負い、さらに医師の指導事項を守るための勤務時間変更や業務軽減などの措置を講じなければなりません。

選択肢考察

  1. × 1.  母子保健法

    母子保健法は母性・乳幼児の健康の保持増進を目的とした法律で、母子健康手帳の交付、妊産婦・乳幼児の健診や保健指導、低出生体重児の届出などを定めています。健診時間の確保を事業主に請求できる規定はありません。

  2. × 2.  労働基準法

    労働基準法は産前産後休業、妊産婦の時間外労働・深夜業・危険有害業務の制限、1歳未満児への育児時間などを定めていますが、妊婦健診のための時間確保請求権はこの法律には規定されていません。

  3. × 3.  育児介護休業法

    育児介護休業法は育児休業・介護休業・子の看護休暇・所定外労働の制限などを定めた法律で、出産後の育児期の支援が中心です。妊娠中の健診時間の確保は対象外です。

  4. 4.  雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律<男女雇用機会均等法>

    男女雇用機会均等法第12条が妊婦健康診査等を受けるための時間の確保を、第13条が指導事項を守るための勤務軽減等の措置を事業主に義務づけています。妊娠・出産等を理由とする不利益取扱いも禁止されています。

妊娠23週までは4週に1回、24〜35週は2週に1回、36週以降は毎週1回の健診が基本回数で、事業主はこれに必要な時間を与えなければなりません。類似問題では「産前産後休業→労働基準法」「育児時間→労働基準法」「健診時間の確保→男女雇用機会均等法」と区別して覚えると整理しやすいです。

妊娠中の女性労働者に関する各法律の役割分担を問う問題で、健診時間の確保請求権が男女雇用機会均等法に規定されている点を押さえているかが鍵となります。