乳歯の萌出と特徴を理解する
看護師国家試験 第107回 午後 第51問 / 小児看護学 / 子どもの成長・発達
国試問題にチャレンジ
乳歯について正しいのはどれか。
- 1.6~8か月ころから生え始める。
- 2.5~7歳ころに生えそろう。
- 3.全部で28本である。
- 4.う蝕になりにくい。
対話形式の解説
博士
今日は乳歯の基礎知識じゃ。
サクラ
生え始めるのはいつ頃ですか。
博士
生後6〜8か月頃じゃ。下の乳中切歯から生え始めるのが一般的じゃな。
サクラ
それから上の前歯が生えるんですね。
博士
そうじゃ。その後は乳側切歯、第一乳臼歯、乳犬歯、第二乳臼歯の順に萌出する。
サクラ
全部そろうのはいつですか。
博士
2〜3歳頃じゃ。5〜7歳ではもう永久歯に生え変わり始める時期じゃから注意じゃ。
サクラ
本数は何本ですか。
博士
20本じゃ。上下左右に5本ずつじゃな。
サクラ
永久歯は28本でしたよね。
博士
親知らずを除けば28本、含めれば32本じゃ。
サクラ
乳歯はう蝕になりやすいんですか。
博士
なりやすく、進行も早い。エナメル質と象牙質が永久歯の半分くらいの厚さしかないのじゃ。
サクラ
再石灰化も弱いんですよね。
博士
その通り。だからフッ素塗布や仕上げ磨きが大切なのじゃ。
サクラ
いつまで仕上げ磨きをすべきですか。
博士
少なくとも小学校低学年までは保護者の仕上げ磨きを推奨しておる。
サクラ
哺乳瓶う蝕も有名ですよね。
博士
寝る前のミルクや甘い飲料を哺乳瓶で飲ませると、上顎前歯がむし歯になりやすい。これが哺乳瓶う蝕じゃ。
サクラ
永久歯の最初はどれでしたか。
博士
第一大臼歯、いわゆる6歳臼歯じゃ。乳歯の奥に新たに萌出するから、生え変わりではなく新しく加わる感覚じゃな。
サクラ
歯の健康は全身の発達にも関わりますね。
博士
咀嚼機能は消化、発音、顎の発達にも影響する。乳歯の時期からのケアが大切じゃ。
POINT
乳歯は生後6〜8か月頃に下顎乳中切歯から萌出し始め、2〜3歳までに計20本が生えそろいます。エナメル質と象牙質が薄く再石灰化能力も低いためう蝕になりやすく進行も早いのが特徴です。フッ素塗布、仕上げ磨き、甘味制限による予防と、6歳臼歯の萌出を機とした口腔衛生指導が小児看護の重要なテーマとなります。
解答・解説
正解は 1 です
問題文:乳歯について正しいのはどれか。
解説:正解は1です。乳歯は生後6〜8か月頃に下の乳中切歯から生え始め、2〜3歳頃までに上下合わせて20本が生えそろいます。
選択肢考察
-
○ 1. 6~8か月ころから生え始める。
多くの乳児は生後6〜8か月頃に下顎の乳中切歯が萌出し、その後乳側切歯、第一乳臼歯、乳犬歯、第二乳臼歯の順に生えていきます。
-
× 2. 5~7歳ころに生えそろう。
乳歯は2〜3歳頃に全て生えそろい、5〜7歳頃にはむしろ第一大臼歯の萌出と乳歯から永久歯への生え変わりが始まる時期です。
-
× 3. 全部で28本である。
乳歯は上下左右に乳中切歯、乳側切歯、乳犬歯、第一乳臼歯、第二乳臼歯が各1本ずつで計20本です。28本は親知らずを除く永久歯の本数です。
-
× 4. う蝕になりにくい。
乳歯はエナメル質と象牙質が永久歯の約半分の厚さしかなく再石灰化能力も弱いため、う蝕になりやすく進行も早いのが特徴です。
乳歯の萌出と脱落、永久歯への交換は小児の発達指標として重要です。6歳頃に第一大臼歯(6歳臼歯)が永久歯として最初に萌出し、続いて前歯から順に乳歯と交換します。12歳頃に第二大臼歯、18〜25歳頃に第三大臼歯(親知らず)が生え、永久歯は全部で32本(親知らず除くと28本)となります。小児のう蝕予防にはフッ素塗布、仕上げ磨き、甘味摂取の制限が有効です。
乳歯は6〜8か月から萌出し2〜3歳で20本が揃い、永久歯より軟らかくう蝕になりやすい点を押さえましょう。
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