超急性期の災害看護を整理しよう
看護師国家試験 第104回 午前 第118問(状況設定問題)
国試問題にチャレンジ
状況設定
山間部の地域で、1時間雨量80mm以上の降雨で土石流が発生し、地域の住民は市民体育館に避難した。避難所には近くの医療機関から医師と看護師とが派遣された。
発災直後の避難所で対応する看護師の行動で最も適切なのはどれか。
- 1.ボランティアを手配する。
- 2.災害給付金の説明をする。
- 3.心のケアに時間をかける。
- 4.重症度に応じて診療の優先順位をつける。
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士POINT
災害サイクルにおける超急性期の看護師の最優先業務がトリアージであることを理解しているかを問う問題です。
解答・解説
正解は4です
問題文:発災直後の避難所で対応する看護師の行動で最も適切なのはどれか。
解説:正解は4です。発災直後(超急性期)の避難所では、限られた医療資源で多数の傷病者に対応する必要があるため、トリアージにより重症度に応じた診療の優先順位をつけることが最優先となります。
選択肢考察
- ×1. ボランティアを手配する。
ボランティアの調整は被害状況やニーズの把握ができてからの活動で、災害ボランティアセンター開設後に行政や社会福祉協議会が中心となって進めるものです。発災直後の医療職にとって優先業務ではありません。
- ×2. 災害給付金の説明をする。
災害給付金や生活再建に関わる手続きは復旧期以降の支援です。発災直後の救命優先の段階で説明しても被災者は受け止めきれず、看護師の役割としても適切ではありません。
- ×3. 心のケアに時間をかける。
災害発生直後は安全確保と身体的救命が優先で、本格的な心理的支援は急性期以降に段階的に行います。発災直後の心のケアはまずサイコロジカル・ファーストエイド程度にとどめ、命を守る対応に時間を割きます。
- ○4. 重症度に応じて診療の優先順位をつける。
災害現場では赤・黄・緑・黒の4色のSTART法などを用いたトリアージで治療順位を決定し、限られた医療資源を最も効果的に配分することが救命率の向上に直結します。これは超急性期の医療職の最重要任務です。
災害サイクルは超急性期(発災直後〜72時間)、急性期、亜急性期、慢性期(復興期)、静穏期に分けられ、各期で看護師の役割が変化します。超急性期はトリアージと救命処置、急性期は感染症予防と慢性疾患管理、慢性期は心のケアや生活再建支援が中心となります。
災害サイクルにおける超急性期の看護師の最優先業務がトリアージであることを理解しているかを問う問題です。
「災害看護」の関連問題
避難所の89歳Aさん「眠れない・食べられない」 看護師がまずすべきことは?
災害時の避難所における高齢者の不眠・食欲不振に対し、廃用症候群予防の観点から最も優先される非薬物的・生活環境調整的介入を選ぶ問題。
115回
『自分だけ生き残って申し訳ない』に何と返す?災害後のサバイバーズ・ギルトと看護師の関わり方
災害後に出現するサバイバーズ・ギルトに対し、被災者の感情を否定せず『異常な体験への正常な反応』と伝える正常化の声かけが適切であることを問う問題。
115回
災害救助法の目的と救助内容を整理しよう
災害救助法の目的は「被災者の保護と社会の秩序の保全」であり、応急的な救助を国・自治体が連携して行う法律であることを問うています。
115回
災害亜急性期にこそ必要な『こころのケア』を理解しよう
災害看護の時期区分と、亜急性期に出現しやすいASDへの心理的ケアが看護師の中心的役割であることを理解できているかが問われています。
115回
震度6強!多職種が集結した救急病棟でリーダー看護師は何を指揮する?
災害発生直後に集まった多職種スタッフに対して、リーダー看護師がどのように指揮するかを問う問題。各職種の業務範囲を踏まえた役割分担と、災害時にも医療安全の原則(本人確認・指示系統の遵守)を維持する視点が問われている。
115回(状況設定)
