慢性膵炎の食事療法を理解しよう
看護師国家試験 第104回 午前 第41問
国試問題にチャレンジ
慢性膵炎(chronic pancreatitis)の患者の食事療法で制限が必要なのはどれか。
- 1.糖質
- 2.脂質
- 3.蛋白質
- 4.脂溶性ビタミン
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士POINT
慢性膵炎の食事療法における制限対象栄養素を理解しているかを問う問題で、膵外分泌刺激の観点から脂質制限の意義を押さえることが重要です。
解答・解説
正解は2です
問題文:慢性膵炎(chronic pancreatitis)の患者の食事療法で制限が必要なのはどれか。
解説:正解は2の脂質です。膵臓は脂肪を消化するリパーゼを含む膵液を分泌しており、脂質摂取は膵外分泌を強く刺激して炎症の再燃や疼痛発作を誘発するため、慢性膵炎では脂質制限が食事療法の中心となります。一般に1日30〜35g以下の低脂肪食が推奨されます。
選択肢考察
- ×1. 糖質
代償期の段階では糖質を一律に制限する必要はありません。非代償期に膵性糖尿病を併発した場合に血糖管理目的で糖質量を調整することはありますが、初期から制限対象になる栄養素ではありません。
- ○2. 脂質
脂質はコレシストキニン(CCK)分泌を強力に促し、膵酵素分泌を刺激して膵臓に負荷をかけます。腹痛発作や急性増悪の引き金となるため、低脂肪食が食事療法の柱です。
- ×3. 蛋白質
蛋白質は組織修復や栄養維持に不可欠で、慢性膵炎ではむしろ高蛋白・適正エネルギーの食事が望まれます。膵酵素を強く刺激しない範囲で十分に摂取します。
- ×4. 脂溶性ビタミン
脂質制限により脂溶性ビタミン(A・D・E・K)の吸収はむしろ低下しやすく、欠乏予防のため補充が必要となる場合もあります。制限すべき対象ではありません。
脂溶性ビタミン欠乏症は、Aで夜盲症、Dで骨軟化症・くる病、Eで溶血性貧血、Kで出血傾向を起こします。慢性膵炎では脂質吸収不良に伴いこれらの欠乏が起こりやすく、必要に応じて消化酵素薬や脂溶性ビタミン製剤で補います。アルコールは病態を悪化させるため厳禁です。
慢性膵炎の食事療法における制限対象栄養素を理解しているかを問う問題で、膵外分泌刺激の観点から脂質制限の意義を押さえることが重要です。
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