ラザルスのコーピング理論を超図解!「情動焦点型」と「問題焦点型」の見分け方
看護師国家試験 第115回 午前 第67問
国試問題にチャレンジ
仕事上のストレスに対して、ラザルスが提唱した情動焦点型のストレスコーピングはどれか。
- 1.好きな漫画を読む。
- 2.仕事に役立つ本で学習する。
- 3.休日も出勤して仕事を終わらせる。
- 4.同僚とプレゼンテーションの練習をする。
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラPOINT
ラザルスのストレス・コーピング理論における「情動焦点型」と「問題焦点型」の区別を問う問題。ストレッサー自体への働きかけか、それによって生じた感情の調整かで判断する。
解答・解説
正解は1です
問題文:仕事上のストレスに対して、ラザルスが提唱した情動焦点型のストレスコーピングはどれか。
解説:正解は 1 です。アメリカの心理学者ラザルス(Lazarus, R.S.)とフォルクマン(Folkman, S.)は、人間がストレスにどう対処するか(コーピング)を「問題焦点型コーピング」と「情動焦点型コーピング」の2つに大別しました。情動焦点型コーピングとは、ストレッサーそのものを変えるのではなく、ストレッサーによって生じた不安・怒り・落ち込みなどの不快な感情を和らげることに焦点を当てた対処行動を指します。具体的には、気晴らし、リラクゼーション、認知的再評価、回避、社会的サポートの希求などが含まれます。選択肢1の「好きな漫画を読む」は、仕事のストレッサー自体には働きかけず、楽しい時間で気分転換を図る典型的な気晴らし行動であり、情動焦点型コーピングに該当します。
選択肢考察
- ○1. 好きな漫画を読む。
仕事という原因そのものには手をつけず、漫画を読んで楽しい感情を生み出し、不安や緊張を和らげる気晴らし(ディストラクション)にあたる。これはまさにラザルスのいう情動焦点型コーピングである。
- ×2. 仕事に役立つ本で学習する。
知識やスキルを高めて仕事の困難そのものを解決しようとする行動であり、ストレッサーに直接働きかける問題焦点型コーピングに分類される。
- ×3. 休日も出勤して仕事を終わらせる。
未処理の業務というストレス源を物理的に減らそうとする対処であり、ストレッサーそのものへの直接的な働きかけにあたる問題焦点型コーピングである。
- ×4. 同僚とプレゼンテーションの練習をする。
プレゼンを成功させる能力を高めることで困難の原因を解消しようとする行為であり、技能習得・準備を通じてストレッサーに働きかける問題焦点型コーピングに該当する。
ラザルスとフォルクマンの心理学的ストレス理論では、ストレッサーに遭遇すると、まず「自分にとって脅威か(一次評価)」を判断し、次に「どう対処できるか(二次評価)」を見積もり、その評価に応じてコーピングが選択されると説明される。問題焦点型は状況を変えられる場合に有効で、情動焦点型は状況を変えにくい場合(喪失体験や重大疾患の宣告など)に適応的に働きやすい。両者は対立するものではなく、状況に応じて柔軟に使い分け・併用することが心身の健康維持につながる。看護師は長時間労働・夜勤・人間関係などの慢性ストレスにさらされやすく、燃え尽き症候群(バーンアウト)予防の観点から、自分自身のコーピングレパートリーを増やす視点が重要となる。
ラザルスのストレス・コーピング理論における「情動焦点型」と「問題焦点型」の区別を問う問題。ストレッサー自体への働きかけか、それによって生じた感情の調整かで判断する。
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