うつ病でみられる罪業妄想
看護師国家試験 第105回 午前 第77問
国試問題にチャレンジ
うつ病(depression)で入院している患者が「自分は重大な過ちで皆に迷惑をかけてしまいました。死んでおわびします」という妄想を訴えた。 この患者にみられるのはどれか。
- 1.罪業妄想
- 2.心気妄想
- 3.追跡妄想
- 4.被毒妄想
- 5.貧困妄想
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士POINT
うつ病に特徴的な三大微小妄想(罪業・貧困・心気)を識別し、他精神疾患の妄想との違いを理解しているかを問う問題です。
解答・解説
正解は1です
問題文:うつ病(depression)で入院している患者が「自分は重大な過ちで皆に迷惑をかけてしまいました。死んでおわびします」という妄想を訴えた。 この患者にみられるのはどれか。
解説:正解は 1 です。罪業妄想は「自分は罪深い存在で罰を受けねばならない」「皆に迷惑をかけたのでお詫びしなければ」などと、現実以上に自己を責め続ける内容の妄想で、うつ病でみられる微小妄想の一つです。微小妄想には罪業妄想、貧困妄想、心気妄想の3つがあり、いずれもうつ病の重症度が高まった際に出現し、自殺リスクを大きく高めるため厳重な観察と保護的対応が必要です。
選択肢考察
- ○1. 罪業妄想
患者の「重大な過ちで皆に迷惑をかけた」「死んでおわびする」という訴えは、自己を過剰に責め罪深いと信じる罪業妄想の典型例です。
- ×2. 心気妄想
心気妄想は「重い病気にかかっている」「不治の病だ」などと実際にない疾患を確信する妄想で、本事例の罪の意識とは異なります。
- ×3. 追跡妄想
追跡妄想は「誰かに追われている」「監視されている」と確信する被害妄想の一種で、統合失調症で多くみられ、本事例とは一致しません。
- ×4. 被毒妄想
被毒妄想は「食物や薬に毒を入れられている」と確信する妄想で、統合失調症や認知症でみられ、うつ病の罪悪感の表出とは異なります。
- ×5. 貧困妄想
貧困妄想は「もう財産がない」「家族が食べるものもない」と確信する微小妄想ですが、本事例は罪の観念が中心であり該当しません。
うつ病の三大微小妄想は「罪業妄想」「貧困妄想」「心気妄想」で、いずれも自己評価を過度に低下させる妄想です。これらは「精神病性うつ病」「メランコリー型うつ病」で出現しやすく、自殺念慮と密接に関連します。看護では自殺予防として安全な環境の確保、希死念慮の直接的な確認、安易な励ましや叱責を避ける、薬物療法(SSRI・SNRI・抗精神病薬・mECT)への支援などが求められます。反対に統合失調症では被害妄想・関係妄想・追跡妄想・被毒妄想など外向きの妄想が多くなります。
うつ病に特徴的な三大微小妄想(罪業・貧困・心気)を識別し、他精神疾患の妄想との違いを理解しているかを問う問題です。
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