当事者が当事者を支える「セルフヘルプグループ」の力
看護師国家試験 第114回 午前 第48問
国試問題にチャレンジ
セルフヘルプグループについて正しいのはどれか。
- 1.医療従事者が運営する。
- 2.営利を目的にした団体である。
- 3.当事者同士の交流による心理的効果がある。
- 4.在籍年数の長いメンバーの意見が重視される。
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士POINT
セルフヘルプグループの運営主体・目的・関係性の対等性・心理的効果という基本特性を正しく理解しているかを問う問題。
解答・解説
正解は3です
問題文:セルフヘルプグループについて正しいのはどれか。
解説:正解は 3 です。セルフヘルプグループ(自助グループ)は、同じ病気・障害・依存症・喪失体験などの問題を抱える当事者やその家族が、自発的に集まって体験を共有し、相互に支え合うことで回復や問題解決を目指す集団です。専門家ではなく当事者自身が運営の主体となり、メンバーは対等な関係のもと、共感・受容・体験の分かち合いを通じて孤立感の軽減、自己肯定感の向上、回復モデルの獲得といった心理的効果を得られます。AA(アルコホリクス・アノニマス)、断酒会、患者会、家族会などが代表例で、看護師は支援者として外部から関与することはあっても運営には介入しないのが原則です。
選択肢考察
- ×1. 医療従事者が運営する。
セルフヘルプグループの運営主体は当事者自身である。医療従事者は助言者・場の提供者として関わることはあるが、運営や指導の中心にはならない。
- ×2. 営利を目的にした団体である。
セルフヘルプグループは非営利で、メンバー同士の支え合いを通じた回復を目的とする。会費は会場費などの実費にとどまるのが一般的。
- ○3. 当事者同士の交流による心理的効果がある。
同じ体験を持つ仲間との交流は、孤立感の軽減、共感・受容による安心感、自己肯定感の向上、希望の獲得などの心理的効果をもたらす。「ヘルパー・セラピー原則」によりメンバーが助ける側に回ることでも自己効力感が高まる。
- ×4. 在籍年数の長いメンバーの意見が重視される。
セルフヘルプグループは対等性を重視し、年数や立場による上下関係を作らない。AAなどでは「言いっぱなし、聞きっぱなし」の原則のもと、互いの体験を批判せず受け止める姿勢が基本である。
セルフヘルプグループの心理的機能には、リースマンが提唱した「ヘルパー・セラピー原則」(人を援助することで援助者自身も治療的効果を得る)、ヤーロムが集団療法で示した治療因子の中の「普遍性」(自分だけではないという気づき)、「希望の植え付け」「凝集性」などが該当する。看護師の関わり方としては、グループの自律性を尊重しつつ情報提供、場の確保、紹介などの間接的支援を行う。類似概念として、ピアサポート(同じ立場の人による支援活動)、ピアカウンセリングがある。患者会・家族会・当事者会・断酒会・AA・がん患者サロンなど多様な形態がある。
セルフヘルプグループの運営主体・目的・関係性の対等性・心理的効果という基本特性を正しく理解しているかを問う問題。
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