COPDの肺は『ふくらみやすく縮みにくい』風船
看護師国家試験 第106回 午後 第28問
国試問題にチャレンジ
慢性閉塞性肺疾患( chronic obstructive pulmonary disease )について正しいのはどれか。
- 1.残気量は減少する。
- 2.%肺活量の低下が著明である。
- 3.肺コンプライアンスは上昇する。
- 4.可逆性の気流閉塞が特徴である。
対話形式の解説
博士
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博士POINT
COPDの病態生理(肺胞破壊→コンプライアンス上昇・不可逆性閉塞性換気障害)と、拘束性換気障害・喘息との鑑別が問われている成人看護の頻出問題。
解答・解説
正解は3です
問題文:慢性閉塞性肺疾患( chronic obstructive pulmonary disease )について正しいのはどれか。
解説:正解は 3 です。COPDでは肺胞壁の破壊(気腫性変化)により肺の弾性収縮力が低下し、肺コンプライアンス(肺の膨らみやすさ)は上昇します。結果として息を吐き出しにくい閉塞性換気障害(不可逆性)、残気量増加、1秒率低下が特徴です。
選択肢考察
- ×1. 残気量は減少する。
COPDでは呼気時の気道虚脱や肺胞弾性力の低下により空気が肺に残りやすく、残気量・機能的残気量・全肺気量は増加する。過膨張肺(ビア樽状胸郭)が特徴。
- ×2. %肺活量の低下が著明である。
%肺活量(予測値に対する肺活量の割合)の低下は拘束性換気障害(肺線維症・間質性肺炎など)の特徴。COPDは1秒率(FEV1/FVC)<70%が診断基準となる閉塞性換気障害。
- ○3. 肺コンプライアンスは上昇する。
肺胞壁の破壊で弾性線維が失われ、肺は膨らみやすく縮みにくくなる。すなわち肺コンプライアンスは上昇する。息を吐き切れないため過膨張肺となる。
- ×4. 可逆性の気流閉塞が特徴である。
可逆性の気流閉塞は気管支喘息の特徴。COPDは気管支拡張薬投与後も改善に乏しい『不可逆性』の気流閉塞が特徴。
COPDはタバコ煙を主因とする末梢気道病変と肺気腫が混在する疾患で、長期喫煙歴のある中高年男性に多い。診断は気管支拡張薬吸入後のスパイロメトリーでFEV1/FVC<70%。管理の柱は禁煙、吸入薬(LAMA/LABA±ICS)、呼吸リハビリテーション、ワクチン接種(インフルエンザ・肺炎球菌)、在宅酸素療法(重症例)。看護としては口すぼめ呼吸・腹式呼吸の指導、増悪予防、栄養管理(やせの合併多い)、息切れに伴うADL/QOL低下への支援が重要。
COPDの病態生理(肺胞破壊→コンプライアンス上昇・不可逆性閉塞性換気障害)と、拘束性換気障害・喘息との鑑別が問われている成人看護の頻出問題。
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