『聴く』が看護の出発点——治療的コミュニケーションの5原則
看護師国家試験 第109回 午後 第19問 / 必修問題
国試問題にチャレンジ
患者とのコミュニケーションで適切なのはどれか。
- 1.否定的感情の表出を受けとめる。
- 2.沈黙が生じた直後に会話を終える。
- 3.看護師が伝えたいことに重点をおく。
- 4.患者の表情よりも言語による表現を重視する。
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士POINT
看護師-患者関係の基本姿勢を問う問題。受容・共感・非言語的要素の重視・沈黙の意味の尊重がキーワード。
解答・解説
正解は1です
問題文:患者とのコミュニケーションで適切なのはどれか。
解説:正解は 1 です。治療的コミュニケーションの基本は『受容と共感』。患者が不安・怒り・悲しみといった否定的感情を表出したとき、それを評価したり打ち消したりせずに『そのまま受けとめる』ことが信頼関係の土台となる。否定的感情は押さえ込めば身体化(不眠・疼痛増強・食欲低下)や拒絶行動につながる一方、安全に表出できれば対処能力が回復し、治療への参加度も高まる。
選択肢考察
- ○1. 否定的感情の表出を受けとめる。
傾聴・共感・非批判的態度による受容は看護基本技術の柱。怒りや悲嘆を否定せずに受けとめることで、患者は自分の感情を整理し問題に向き合えるようになる。
- ×2. 沈黙が生じた直後に会話を終える。
沈黙は『考えをまとめている』『感情を味わっている』『言葉にしきれない思いがある』という重要なコミュニケーションの一形態。即座に会話を打ち切ると感情表出の機会を奪う。黙ってそばにいる『ともにある』姿勢が有効。
- ×3. 看護師が伝えたいことに重点をおく。
一方的な情報伝達は患者中心のケアから逸脱する。看護師の説明責任は重要だが、まず患者のニーズ・理解・価値観を把握する聴く姿勢が基本。
- ×4. 患者の表情よりも言語による表現を重視する。
非言語的コミュニケーション(表情・視線・姿勢・声のトーン・間)は感情の7割以上を伝えるとも言われる。メラビアンの法則でも感情伝達の多くは非言語要素が占める。言語と非言語を統合してアセスメントする。
治療的コミュニケーションの技法には、傾聴・開かれた質問・反映・要約・沈黙の活用・明確化などがある。逆に禁忌とされるのは、説教・評価・安易な保証(『大丈夫ですよ』の乱発)・話題そらし・一般化。ペプロウの看護理論では看護師-患者関係を『方向づけ→同一化→開拓利用→問題解決』の4段階で捉え、各段階で異なるコミュニケーションが求められる。終末期や悪い知らせを伝える場面ではSPIKES・SHAREなどの会話プロトコルも活用される。
看護師-患者関係の基本姿勢を問う問題。受容・共感・非言語的要素の重視・沈黙の意味の尊重がキーワード。
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