車椅子移送の基本動作を押さえよう
看護師国家試験 第110回 午後 第37問
国試問題にチャレンジ
車椅子による移送で正しいのはどれか。
- 1.坂を上るときは、背もたれ側から進む。
- 2.段差を上るときは、小車輪を浮かせる。
- 3.方向転換をするときは、小車輪を支点にする。
- 4.乗り降りをするときは、フットレストを下げる。
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士POINT
車椅子移送の坂道・段差・方向転換・乗降時のフットレストという基本操作を、転倒転落予防の観点から正しく理解しているかを問う問題です。
解答・解説
正解は2です
問題文:車椅子による移送で正しいのはどれか。
解説:正解は 2 です。車椅子で段差を上る際は、小車輪(前輪・キャスター)が段差に引っかからないよう、ティッピングレバーを踏んで前輪を浮かせ、まず前輪を段の上に乗せてから大車輪(後輪)を押し上げます。坂道では上りは前向き、下りは後ろ向きが原則、方向転換は後輪を支点に行い、乗り降り時にはフットレストを上げて立ち上がりの邪魔にならないようにします。基本動作の理由をあわせて理解することが大切です。
選択肢考察
- ×1. 坂を上るときは、背もたれ側から進む。
上り坂を背もたれ側から進むと患者は後方にのけぞる形となり、不安定で転落の危険があります。上り坂は前向き(足側から)、下り坂は急勾配では後ろ向き(背もたれ側から)で進むのが原則です。
- ○2. 段差を上るときは、小車輪を浮かせる。
段差を上るときはティッピングレバーを踏み、小車輪を浮かせて段の上に乗せ、続けて後輪を押し上げます。小車輪を浮かせず進むと前輪が段にぶつかり患者が前方に転落する危険があるため、基本手技として重要です。
- ×3. 方向転換をするときは、小車輪を支点にする。
方向転換は大車輪(後輪)を支点に行います。後輪を軸にすることで回転半径が小さく、車椅子全体の重心が安定し、患者の体幹も大きく揺れません。小車輪を支点にすると振り幅が大きくなり、めまいや転倒の誘因となります。
- ×4. 乗り降りをするときは、フットレストを下げる。
乗り降りの際はフットレストを上げて足置きを畳み、立ち上がり動作の邪魔にならないようにします。フットレストを下げたまま立とうとすると足が引っかかって転倒したり、フットレストに乗ってしまって車椅子が前方に傾く危険があります。
車椅子移送の基本はブレーキロックと安全確認から始まり、ブレーキ、タイヤの空気圧、フットレストとアームレストの可動、患者のシューズの踵などを確認します。長い下り坂では後ろ向き走行で速度を調整し、介助者は上体を車椅子に近づけて腕で支える姿勢をとります。エレベーターでは原則後ろ向きに乗り、前向きに降りると視界が確保でき、段差などでキャスターを引っかけにくくなります。電動車椅子ではクラッチ操作も加わるため、種類ごとの取扱いの差も意識しておきましょう。
車椅子移送の坂道・段差・方向転換・乗降時のフットレストという基本操作を、転倒転落予防の観点から正しく理解しているかを問う問題です。
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