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新生児黄疸の生理と病的の違い

看護師国家試験 第110午前59

国試問題にチャレンジ

110午前59

早期新生児の生理的黄疸で正しいのはどれか。

  1. 1.生後24時間以内に出現し始める。
  2. 2.皮膚の黄染は、腹部から始まる。
  3. 3.生後4、5日でピークとなる。
  4. 4.便が灰白色になる。

対話形式の解説

博士博士
新生児の生理的黄疸について整理していこう。
サクラサクラ
生理的黄疸はいつ頃出現するのですか。
博士博士
生後2〜3日から出現し、4〜5日でピーク、7〜14日で消失するのが典型じゃ。
サクラサクラ
なぜ新生児は黄疸が出やすいのですか。
博士博士
肝臓のグルクロン酸抱合が未熟なのに加え、胎児赤血球の寿命が短くビリルビン産生が多いからじゃ。
サクラサクラ
24時間以内に出現するのは病的なのですね。
博士博士
そう、早発黄疸じゃ。血液型不適合による溶血性黄疸が代表的で要注意じゃぞ。
サクラサクラ
黄染はどこから始まるのですか。
博士博士
顔面と眼球結膜からじゃ。クラマーの法則と呼ばれ、頭側から足側へと広がる。
サクラサクラ
腹部から始まるわけではないのですね。
博士博士
その通り。腹部まで黄染が広がっていれば中等度以上と判断するぞ。
サクラサクラ
便が灰白色になるのは生理的黄疸ですか。
博士博士
違うぞ。灰白色便は胆道閉鎖症など閉塞性黄疸のサインで、直接ビリルビンが上昇する病的黄疸じゃ。
サクラサクラ
早期発見が大切ですね。
博士博士
母子健康手帳の便色カードで観察する仕組みがあるのじゃよ。
サクラサクラ
生理的黄疸の治療はどうするのですか。
博士博士
多くは経過観察じゃが、閾値を超えれば光線療法を行う。交換輸血はさらに重症例じゃ。
サクラサクラ
病的黄疸のポイントも復習します。
博士博士
24時間以内の出現、急激上昇、2週間以上の遷延、直接ビリルビン優位の4つじゃな。

POINT

生理的黄疸の出現時期・ピーク・消失時期、および黄染進行方向と病的黄疸との鑑別点を理解しているかを問う新生児看護の基本問題です。

解答・解説

正解は3です

問題文:早期新生児の生理的黄疸で正しいのはどれか。

解説:正解は3です。新生児生理的黄疸は肝臓のグルクロン酸抱合機能未熟と赤血球寿命短縮による間接ビリルビン上昇で起こり、生後2〜3日から出現し、4〜5日でピークを迎え、7〜14日で自然軽快します。早発黄疸や遷延性黄疸は病的黄疸として鑑別が必要です。

選択肢考察

  1. ×1.  生後24時間以内に出現し始める。

    生後24時間以内に出現する黄疸は早発黄疸と呼ばれ、ABO・Rh血液型不適合や赤血球酵素異常による溶血性黄疸が疑われる病的黄疸です。生理的黄疸は通常2〜3日目からの出現です。

  2. ×2.  皮膚の黄染は、腹部から始まる。

    黄染は頭側(顔面・眼球結膜)から始まり、重症化するにつれて胸部・腹部・四肢末梢へと進行します(クラマーの法則)。黄染範囲の広がりはビリルビン値上昇の指標となります。

  3. 3.  生後4、5日でピークとなる。

    生理的黄疸は生後2〜3日目に出現し、4〜5日目に最高値を示します。その後徐々に低下し、正期産児では7〜10日、早産児では2〜3週で消失します。ピーク時のビリルビン値が閾値を超える場合は光線療法を検討します。

  4. ×4.  便が灰白色になる。

    灰白色便は胆道閉鎖症などによる閉塞性黄疸(直接ビリルビン上昇)を示唆する所見で、病的黄疸です。生理的黄疸は間接ビリルビン優位で便色は通常の黄色を保ちます。便色カードによる早期発見が重要です。

病的黄疸を疑う5つのポイント:(1) 生後24時間以内の出現、(2) 血清総ビリルビン15mg/dL超、(3) 直接ビリルビン2mg/dL超、(4) 生後2週間以上の遷延、(5) 急激な上昇。原因は溶血性(血液型不適合、G6PD欠損症)、肝性(肝炎)、閉塞性(胆道閉鎖症、胆汁うっ滞)に分類されます。胆道閉鎖症は早期手術が予後を左右するため便色カードでの観察が重要です。

生理的黄疸の出現時期・ピーク・消失時期、および黄染進行方向と病的黄疸との鑑別点を理解しているかを問う新生児看護の基本問題です。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。