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妊娠40週5日・子宮口3cm・未破水—入院時アセスメントの基本を整理

看護師国家試験 第115午後109(状況設定問題)

国試問題にチャレンジ

115午後109

状況設定

Aさん(37歳、初産婦)は妊娠40週5日で妊娠経過は順調である。午前6時から15分おきの子宮収縮が始まり、午前9時から5〜7分間隔の陣痛がある。午前10時に入院し、入院時のバイタルサインは、体温36.9℃、脈拍80/分、血圧134/86mmHg。子宮口3cm開大、未破水であった。

Aさんの入院時のアセスメントとして正しいのはどれか。

  1. 1.感染徴候がある。
  2. 2.前駆陣痛である。
  3. 3.分娩第2期である。
  4. 4.正期産の時期である。

対話形式の解説

博士博士
今日は115回午後109問、初産婦Aさんの入院時アセスメントについて見ていくのじゃ。
サクラサクラ
はい!Aさんは妊娠40週5日で、午前6時から子宮収縮が始まり、午前9時には5〜7分間隔の陣痛、午前10時に入院ですね。
博士博士
そうじゃ。体温36.9℃、脈拍80/分、血圧134/86mmHg、子宮口3cm開大、未破水。この情報からアセスメントとして正しいものを選ぶのじゃが、まず妊娠週数の区分は覚えておるかな。
サクラサクラ
えっと、早産が22週0日から36週6日、正期産が37週0日から41週6日、過期産が42週0日以降です。
博士博士
見事じゃ。Aさんは40週5日じゃから、ばっちり正期産の範囲に入っておる。よって正解は4番じゃ。
サクラサクラ
選択肢1の『感染徴候がある』はどうですか?
博士博士
感染徴候は発熱、頻脈、悪寒、子宮圧痛、悪臭のある帯下などじゃが、Aさんは36.9℃で脈拍も80/分、未破水じゃから感染を疑う所見はないのう。
サクラサクラ
選択肢2の『前駆陣痛である』はどうですか?
博士博士
前駆陣痛は本格的な分娩開始前にみられる不規則で短い子宮収縮のことじゃ。子宮口の開大や展退を伴わんのが特徴じゃな。
サクラサクラ
Aさんは午前9時の時点で5〜7分間隔の規則的な陣痛があって、子宮口も3cm開大していますよね。
博士博士
その通り。これはもう本格的な分娩陣痛(規則的陣痛)が確立した状態じゃから、前駆陣痛とは言えん。
サクラサクラ
『不規則で開大を伴わない』のが前駆陣痛、『規則的で開大が進む』のが本格陣痛、と区別すればいいんですね。
博士博士
うむ、ばっちりじゃ。
サクラサクラ
選択肢3の『分娩第2期』はどうですか?
博士博士
分娩第2期は子宮口が全開大、つまり10cmになってから児娩出までの時期じゃ。Aさんは3cm開大じゃから、まだ第1期の潜伏期〜活動期の段階じゃな。
サクラサクラ
なるほど。週数・陣痛・開大度・破水の有無を順番に確認していけば、自然と答えが見えてきますね。
博士博士
その通り。産科のアセスメントは情報整理が命じゃ。血圧134/86は少し高めじゃが、妊娠高血圧症の基準(140/90以上)には届かんから、ここでは異常とは判断せんよ。
サクラサクラ
週数の区分と分娩第1期〜第3期の定義、それから前駆陣痛と本格陣痛の違いをしっかり覚えておきます!

POINT

妊娠週数の区分(早産・正期産・過期産)と分娩4期(第1〜3期+第4期=分娩後2時間)の定義は産科の基本中の基本です。アセスメントでは『週数』『陣痛間隔・発来時刻』『子宮口開大度』『破水の有無』『バイタルサイン』を必ずセットで整理し、それぞれが正常範囲か逸脱かを判断する習慣をつけましょう。

解答・解説

正解は4です

問題文:Aさんの入院時のアセスメントとして正しいのはどれか。

解説:正解は 4 です。Aさんは妊娠40週5日であり、これは正期産(妊娠37週0日〜41週6日)の範囲に含まれます。陣痛発来・子宮口3cm開大・未破水という所見は分娩第1期の開始期にあたり、感染徴候や前駆陣痛・分娩第2期を示す所見はありません。週数と分娩進行を整理して判断することが基本です。

選択肢考察

  1. ×1.  感染徴候がある。

    感染徴候とは発熱(一般に38℃以上)、頻脈、悪寒、子宮の圧痛、悪臭を伴う帯下、CRP上昇、白血球増多などを指します。Aさんの体温は36.9℃、脈拍80/分、未破水であり、感染を示唆する所見はありません。よって感染徴候があるとは判断できません。

  2. ×2.  前駆陣痛である。

    前駆陣痛とは、本格的な分娩開始前にみられる不規則で持続時間も短く、強さも変動する子宮収縮を指し、子宮口の開大や展退を伴わないのが特徴です。Aさんは午前6時から子宮収縮が始まり、午前9時には5〜7分間隔と規則的な陣痛が確立し、子宮口も3cm開大しているため、すでに本格的な分娩陣痛(規則的陣痛)が発来しています。よって前駆陣痛には該当しません。

  3. ×3.  分娩第2期である。

    分娩第2期(娩出期)は子宮口全開大(10cm)から児娩出までの時期です。Aさんは子宮口3cm開大で、これは分娩第1期(開口期)のうちでも潜伏期〜活動期の初期段階にあたります。よって分娩第2期ではありません。

  4. 4.  正期産の時期である。

    正期産は妊娠37週0日から41週6日までの分娩を指します。それより前は早産(22週0日〜36週6日)、後は過期産(42週0日以降)と分類されます。Aさんは妊娠40週5日で陣痛が発来しており、まさに正期産の時期に該当します。

分娩経過は3期に分けられ、第1期(開口期)は陣痛発来から子宮口全開大まで、第2期(娩出期)は全開大から児娩出まで、第3期(後産期)は児娩出から胎盤娩出までを指します。初産婦の第1期は平均10〜12時間、経産婦は4〜6時間程度とされます。Aさんは初産婦で子宮口3cm開大であり、第1期の潜伏期から活動期に入った段階と判断できます。なお、入院時血圧134/86mmHgは高めですが、妊娠高血圧症(収縮期140以上または拡張期90以上)の診断基準には満たしません。

妊娠週数の区分(早産・正期産・過期産)と分娩4期(第1〜3期+第4期=分娩後2時間)の定義は産科の基本中の基本です。アセスメントでは『週数』『陣痛間隔・発来時刻』『子宮口開大度』『破水の有無』『バイタルサイン』を必ずセットで整理し、それぞれが正常範囲か逸脱かを判断する習慣をつけましょう。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。