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DV防止法の基本を押さえよう

看護師国家試験 第111午後63

国試問題にチャレンジ

111午後63

配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律〈DV防止法〉について正しいのはどれか。

  1. 1.配偶者暴力相談支援センターは被害者の保護命令を出すことができる。
  2. 2.配偶者には事実上婚姻関係と同様の事情にある者が含まれる。
  3. 3.配偶者からの暴力を発見したときは、保健所へ通報する。
  4. 4.加害者の矯正が法の目的に含まれる。

対話形式の解説

博士博士
今日は配偶者暴力防止法、通称DV防止法じゃ。2001年施行で、改正を重ねて現在に至っておる。
サクラサクラ
対象となる『配偶者』の範囲がポイントですよね。
博士博士
そうじゃ。正解は選択肢2。法律婚だけでなく、事実婚、つまり『事実上婚姻関係と同様の事情にある者』も含まれる。さらに離婚後に引き続き暴力を受ける元配偶者も対象じゃ。
サクラサクラ
2014年の改正で同棲中の交際相手も準用対象になったと聞きました。
博士博士
そのとおりじゃ。選択肢1の『支援センターが保護命令を出す』は誤り。保護命令を発令できるのは地方裁判所だけじゃ。
サクラサクラ
保護命令にはどんな種類があるんですか?
博士博士
接近禁止命令、退去命令、電話等禁止命令などがあり、原則6か月、退去命令は2か月じゃ。
サクラサクラ
選択肢3の『保健所へ通報』は?
博士博士
通報先は配偶者暴力相談支援センターか警察官じゃ。保健所ではない。医療関係者は被害者の意思を尊重した上で通報できる規定もある。
サクラサクラ
選択肢4の『加害者の矯正』はどうして違うのでしょう?
博士博士
本法の目的は『暴力の防止』と『被害者の保護・自立支援』じゃ。加害者の矯正プログラムは法の目的には明記されておらん。
サクラサクラ
児童虐待とDVの関連も重要ですよね。
博士博士
うむ、2019年改正では児童相談所との連携強化が盛り込まれた。面前DVは児童への心理的虐待にあたるからの。
サクラサクラ
看護師としてDV被害者に遭遇したらどう対応すればいいですか?
博士博士
プライバシーを守り、被害者の意思を確認したうえで支援センターの情報提供を行うこと。身体所見は正確に記録し、必要なら警察や児相と連携するのじゃ。

POINT

DV防止法における『配偶者』の範囲、通報先、保護命令の主体、法の目的を正確に理解しているかを問う問題です。

解答・解説

正解は2です

問題文:配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律〈DV防止法〉について正しいのはどれか。

解説:正解は 2 です。DV防止法(2001年施行)は配偶者からの暴力を防止し被害者を保護することを目的とし、『配偶者』には法律婚の夫婦だけでなく事実上婚姻関係と同様の事情にある者(事実婚)や、離婚後・事実上の離別後に引き続き暴力を受ける者も含まれます。2014年改正で生活の本拠を共にする交際相手からの暴力も準用対象となっています。

選択肢考察

  1. ×1.  配偶者暴力相談支援センターは被害者の保護命令を出すことができる。

    保護命令を発令できるのは地方裁判所のみです。支援センターは相談、一時保護、情報提供、自立支援などを担います。

  2. 2.  配偶者には事実上婚姻関係と同様の事情にある者が含まれる。

    DV防止法の『配偶者』には事実婚も含まれ、離婚後に引き続き暴力を受ける元配偶者も対象です。男女の別を問いません。

  3. ×3.  配偶者からの暴力を発見したときは、保健所へ通報する。

    通報先は配偶者暴力相談支援センターまたは警察官です。医療関係者は被害者の意思を尊重しつつ通報に努めます。

  4. ×4.  加害者の矯正が法の目的に含まれる。

    本法の目的は暴力防止と被害者の保護・自立支援であり、加害者の矯正は目的に含まれていません。

保護命令には接近禁止命令、退去命令、電話等禁止命令などがあり、期間は原則6か月(退去命令は2か月)です。医療者はDVを発見した際、被害者の意思を尊重した上で通報に努める責務があり、情報提供も求められます。児童がいる家庭では児童虐待の併発が多く、児童相談所との連携も2019年改正で強化されています。

DV防止法における『配偶者』の範囲、通報先、保護命令の主体、法の目的を正確に理解しているかを問う問題です。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。