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体位と枕の位置を極める 側臥位は胸腹部にクッションを

看護師国家試験 第112午後37

国試問題にチャレンジ

112午後37

安楽な姿勢を保持する体位と枕を挿入する位置の組合せで適切なのはどれか。

  1. 1.Sims<シムス>位 ――― 腰背部
  2. 2.側臥位 ―――――――― 胸腹部
  3. 3.半座位 ―――――――― 前胸部
  4. 4.腹臥位 ―――――――― 膝窩部

対話形式の解説

博士博士
今日は体位と枕の位置じゃ。安楽な姿勢を保つには、どこに荷重がかかり、どの関節を支える必要があるかを理解することが肝心じゃ。
サクラサクラ
側臥位で胸腹部に枕を入れるって、具体的にどんな場面ですか?
博士博士
横向きに寝たとき、上になる側の腕がぶらんと垂れ下がると肩に負担がかかるじゃろ?そこで上肢の下に枕を置き、肩関節の外転・内旋を防ぐのじゃ。
サクラサクラ
確かに上の腕の支えがないとつらそうですね。
博士博士
加えて背中側に背部枕、両膝の間にクッションを入れると、脊柱のアライメントも保たれて長時間の側臥位でも楽になる。褥瘡予防の30度側臥位でも応用されるテクニックじゃ。
サクラサクラ
シムス位はどんな体位ですか?
博士博士
半腹臥位ともいい、左側を下にし、上側の下肢を深く屈曲、下側の上肢を背側に回す姿勢じゃ。妊婦さんや浣腸、直腸診の時に使う。
サクラサクラ
枕はどこに入れるんですか?
博士博士
胸腹部(上側の上肢の下)と、上側の大腿部の下じゃ。腰背部ではない。
サクラサクラ
半座位についても教えてください。
博士博士
半座位はファウラー位ともいい、上半身を45度起こす体位じゃ。呼吸が楽になり、食事や処置時にも使う。膝窩部に枕を入れて身体のずり落ちを防ぐのがコツじゃ。
サクラサクラ
前胸部に枕を置くのは違和感ありますね。
博士博士
そう、前胸部に置くと呼吸を妨げることがある。半座位では下半身の支持がポイントじゃ。
サクラサクラ
腹臥位ではどこに枕を入れますか?
博士博士
胸腹部、肩の下、下腿前面などじゃ。膝窩部に入れると足関節が底屈位で固定されてしまい、関節拘縮の原因になる。
サクラサクラ
腹臥位って、ARDSの治療でもやるんですよね?
博士博士
その通り。腹臥位療法は重症呼吸不全の酸素化改善に有効な治療法で、コロナ禍でも広く行われた。看護ケアとしての体位管理は単なる安楽だけでなく、治療の一部でもあるのじゃ。
サクラサクラ
体位と枕の位置は、機能解剖と結びつけて覚えるとわかりやすいですね。
博士博士
その通り。「荷重部位を減圧」「不安定な関節を支持」「アライメントを保つ」の3原則で考えると、丸暗記せずに理解できるぞ。

POINT

各体位における枕やクッションの挿入位置を問う問題。体位の形態と体重のかかる部位・支持が必要な関節を連動させて覚えることが重要。

解答・解説

正解は2です

問題文:安楽な姿勢を保持する体位と枕を挿入する位置の組合せで適切なのはどれか。

解説:正解は 2 です。側臥位では下側になる肩・胸郭や腹部が圧迫され、上側の上肢・下肢が不安定になりやすい。胸腹部(上側の上肢の下)に枕を挿入すると上肢が支持され肩関節への負担が減り、背部と両下肢の間にもクッションを入れるとさらに安楽で、脊柱のアライメントも保たれる。

選択肢考察

  1. ×1.  Sims<シムス>位 ――― 腰背部

    シムス位は半腹臥位で、下側の上肢を背側に回し、上側の下肢を深く屈曲させる姿勢。枕は胸腹部(上側の上肢の下)や上側の大腿部の下に挿入するのが適切で、腰背部ではない。

  2. 2.  側臥位 ―――――――― 胸腹部

    側臥位では上側の上肢を支えるために胸腹部に枕を置くことで肩・体幹が安定し、呼吸も楽になる。加えて背部支持や膝間クッションで保持性が高まる。

  3. ×3.  半座位 ―――――――― 前胸部

    半座位(ファウラー位)では前胸部ではなく膝窩部に枕を入れ、ずり落ちを防ぎつつ膝関節を軽度屈曲させる。前胸部に枕を置くと呼吸を妨げる可能性がある。

  4. ×4.  腹臥位 ―――――――― 膝窩部

    腹臥位では胸腹部や下腿前面に枕を挿入して呼吸・関節を楽にする。膝窩部に枕を入れると足関節背屈が妨げられ、足関節の過伸展・膝関節の過伸展を招く。

体位変換と安楽確保は褥瘡予防・呼吸循環の安定・関節拘縮予防の基本。側臥位は2時間ごとの体位変換の代表的体位で、30度ルール(30度側臥位)は仙骨部への圧を分散できる。シムス位は妊婦・浣腸時・下部消化管検査時に、ファウラー位は呼吸困難時・食事摂取時に、腹臥位は急性呼吸窮迫症候群(ARDS)における酸素化改善(腹臥位療法)にも応用される。

各体位における枕やクッションの挿入位置を問う問題。体位の形態と体重のかかる部位・支持が必要な関節を連動させて覚えることが重要。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。