HPV検査のホントのところ 陽性でもがんではない理由
看護師国家試験 第112回 午後 第51問
国試問題にチャレンジ
ヒトパピローマウイルス<HPV>検査の説明で正しいのはどれか。
- 1.「子宮頸部の細胞をこすり取って検査します」
- 2.「HPVワクチンを接種した人が対象です」
- 3.「陽性であれば子宮頸癌(cancer of the uterine cervix)と診断されます」
- 4.「HPV抗原検査も同時に行います」
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士POINT
HPV検査の方法・対象・判定意義を理解する問題。採取手技は細胞診と同様で、陽性イコールがんではない点が重要。
解答・解説
正解は1です
問題文:ヒトパピローマウイルス<HPV>検査の説明で正しいのはどれか。
解説:正解は 1 です。HPV検査は子宮頸がん検診の一つで、子宮頸部の細胞をブラシやヘラでこすり取ってサンプルを採取し、HPVのDNAやRNAの有無(主にハイリスク型HPV感染の有無)を調べる検査である。手技は従来の子宮頸部細胞診とほぼ同じで、腟鏡診下に綿棒や専用ブラシで擦過する。HPV検査陽性は感染があることを示すに過ぎず、がんの確定診断には細胞診・組織診(コルポスコピー下生検)を組み合わせる必要がある。
選択肢考察
- ○1. 「子宮頸部の細胞をこすり取って検査します」
HPV検査は子宮頸部を擦過して採取した細胞を用いて、HPVのDNAまたはRNAを検出する。細胞診と同様の採取方法で、患者への負担も同等である。最も基本的かつ正しい説明である。
- ×2. 「HPVワクチンを接種した人が対象です」
HPV検査の対象はワクチン接種歴に関係なく、性交経験のある全女性が対象となる。ワクチンは感染予防、検査は感染の有無を調べるもので目的が異なる。ワクチン接種者でもカバーされていない型の感染リスクは残るため、検診は引き続き推奨される。
- ×3. 「陽性であれば子宮頸癌(cancer of the uterine cervix)と診断されます」
HPV検査陽性はハイリスク型HPVの感染があることを示すだけで、がんの確定診断ではない。感染しても多くは2年以内に自然消退し、持続感染から発がんに至るのはごく一部。確定診断には細胞診・コルポスコピー・組織診が必要である。
- ×4. 「HPV抗原検査も同時に行います」
HPV検査は一般的にウイルスのDNAあるいはmRNAを検出する検査で、抗原検査は臨床では用いられていない。抗原検査を同時に行うという説明は誤り。
子宮頸がんは主にHPVのハイリスク型(16型・18型・31型・33型・45型・52型・58型など)の持続感染により発生する。日本の検診体制では、従来の細胞診(パパニコロウ染色)に加え、HPV検査やHPV検査併用法(コ・テスティング)の導入が進みつつある。対象年齢は20歳以上の女性で、2年ごとの受診が推奨されている。HPVワクチンは9価ワクチン(シルガード9)が2023年より定期接種の標準となり、小学校6年生〜高校1年生相当の女子が対象、加えて接種機会を逃した世代へのキャッチアップ接種も行われている。男性への接種も感染連鎖抑制の観点から推奨が広がっている。看護師は患者の不安軽減、採取時の羞恥心への配慮、検診受診勧奨、ワクチンに関する正確な情報提供を担う。
HPV検査の方法・対象・判定意義を理解する問題。採取手技は細胞診と同様で、陽性イコールがんではない点が重要。
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