法的脳死判定の5項目 平坦脳波が必須となる理由
看護師国家試験 第114回 午後 第13問 / 必修問題
国試問題にチャレンジ
臓器の移植に関する法律において脳死の判定基準となっている検査はどれか。
- 1.脳波検査
- 2.筋電図検査
- 3.神経伝導検査
- 4.脳脊髄液検査
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
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サクラ
博士POINT
法的脳死判定の5項目を理解しているかを問う必修問題。脳波検査による平坦脳波の確認が判定項目に含まれることを覚える。
解答・解説
正解は1です
問題文:臓器の移植に関する法律において脳死の判定基準となっている検査はどれか。
解説:正解は 1 の脳波検査です。「臓器の移植に関する法律」(臓器移植法)に基づく法的脳死判定では、脳幹を含む全脳の機能が不可逆的に停止していることを医学的に確認する必要があります。判定項目は、深昏睡、瞳孔散大・固定(左右とも4mm以上)、脳幹反射の消失(対光反射・角膜反射・毛様脊髄反射・眼球頭反射・前庭反射・咽頭反射・咳反射)、平坦脳波、自発呼吸の消失(無呼吸テスト)の5項目で、6時間以上の間隔をあけて2回行われます(6歳未満は24時間以上)。このうち大脳機能の消失を客観的に裏づける検査が脳波検査であり、最低30分以上の記録で脳波活動が完全に消失(電気的無活動)していることを確認します。
選択肢考察
- ○1. 脳波検査
脳波検査は大脳皮質の電気的活動を頭皮上から記録する検査で、脳死判定では平坦脳波(電気的無活動)の確認が必須項目となっている。
- ×2. 筋電図検査
筋電図検査は骨格筋の電気活動を測定するもので、筋ジストロフィーや末梢神経障害の診断に用いられる。脳死の判定項目には含まれない。
- ×3. 神経伝導検査
神経伝導検査は末梢神経に電気刺激を与えて伝導速度を調べる検査で、糖尿病性神経障害やギラン・バレー症候群などの末梢神経疾患の評価に用いられる。脳死判定の対象は中枢神経機能であり該当しない。
- ×4. 脳脊髄液検査
脳脊髄液検査は腰椎穿刺によって髄液を採取し、髄膜炎やくも膜下出血、多発性硬化症などの感染・炎症性疾患の診断に用いる。脳死判定の項目ではない。
法的脳死判定では、判定を行う医師は脳神経外科・神経内科・救急科・麻酔科・集中治療部などの専門医で、移植医療には関わらない者2名以上が独立して実施する。判定の前提条件として、原疾患が確実に診断され不可逆的であること、深昏睡と無呼吸の状態にあること、低体温(直腸温32℃未満)・代謝・内分泌障害・薬物中毒など脳機能を抑制する原因が除外されていること、生後12週未満は対象外であることが必要である。1997年の臓器移植法施行時は本人の書面による意思表示が必須だったが、2010年の改正により本人の意思が不明でも家族の承諾により脳死下臓器提供が可能となり、15歳未満からの提供も可能になった。
法的脳死判定の5項目を理解しているかを問う必修問題。脳波検査による平坦脳波の確認が判定項目に含まれることを覚える。
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