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乳房超音波 vs マンモグラフィ:妊婦さんも受けられる検査はどっち?

看護師国家試験 第115午後54

国試問題にチャレンジ

115午後54

乳房超音波検査について正しいのはどれか。

  1. 1.腹臥位で行う。
  2. 2.妊娠中も受けられる。
  3. 3.乳房を板状のものではさむ。
  4. 4.石灰化した病変を発見しやすい。

対話形式の解説

博士博士
今日は乳房超音波検査について学ぶぞ。乳がん検査というとマンモグラフィを思い浮かべる人が多いが、超音波検査もとても重要な検査じゃ。
サクラサクラ
マンモグラフィと超音波って、何が違うんですか?両方とも乳がんを見つける検査ですよね。
博士博士
良い質問じゃ。一番大きな違いは「使うエネルギー」じゃ。マンモグラフィはX線、つまり放射線を使う。超音波はその名のとおり耳に聞こえないほど高い周波数の音波を使う。だから超音波には被曝がないのじゃ。
サクラサクラ
あ!じゃあ妊婦さんでも受けられるんですね。
博士博士
その通り!妊娠中や授乳中でも、胎児への影響を心配せずに検査できる。これが超音波検査の最大の利点の一つじゃ。実際の検査では仰臥位で寝てもらい、検査する側の腕を頭の上に挙げてもらってからゼリーを塗ってプローブを当てるんじゃよ。
サクラサクラ
腹臥位…うつ伏せでやることはないんですね。
博士博士
ないのう。乳房は仰臥位で広げた方がよく観察できるからの。ちなみにマンモグラフィの方は立位で乳房を板で挟んで圧迫して撮影する。あれは結構痛いと評判じゃな。
サクラサクラ
圧迫するのはマンモグラフィの方なんですね。じゃあ問題の選択肢「板状のものではさむ」はマンモグラフィの説明ってことか。
博士博士
その通り。よく整理できておるぞ。さて、それぞれが得意な病変も違うのじゃ。マンモグラフィは「微細石灰化」の検出が得意。これは早期乳がんを示す重要なサインじゃ。
サクラサクラ
じゃあ超音波は何が得意なんですか?
博士博士
超音波は「腫瘤(しこり)」や「嚢胞(中に液体が入った袋状の病変)」の評価が得意じゃ。とくに若い女性は乳腺が発達していて「高濃度乳房」と呼ばれる状態が多い。こういう乳房はマンモグラフィだと真っ白に写ってしまい病変が隠れやすいんじゃが、超音波ならよく見えるんじゃ。
サクラサクラ
なるほど、年齢や乳房の性質によって使い分けが必要なんですね。
博士博士
そういうことじゃ。日本では40歳以上の女性に対して2年に1回のマンモグラフィ検診が国の指針として推奨されておる。必要に応じて超音波を併用することもある。
サクラサクラ
看護師としては、検査の説明や不安への対応も大切ですよね。マンモは痛みがあるとか、超音波なら妊娠中でも大丈夫とか…。
博士博士
うむ、素晴らしい視点じゃ。受診者に検査の特徴と意義を正しく伝え、不安を和らげるのも看護の重要な役割じゃ。さらに自己触診の指導も含めて、早期発見の啓発に関わる場面も多いぞ。
サクラサクラ
検査の手技だけじゃなくて、女性の健康全体を支える視点で考えることが大切なんですね。

POINT

乳房超音波検査の手技と特性、ならびにマンモグラフィとの使い分け(被曝の有無・適応・得意な病変)を問う問題。妊娠中でも可=放射線を使わないことがキー。

解答・解説

正解は2です

問題文:乳房超音波検査について正しいのはどれか。

解説:正解は 2 です。乳房超音波検査(ブレストエコー)は、高周波の超音波を乳房に当てて反射波(エコー)を画像化することで、乳腺内の腫瘤・嚢胞・血流などを評価する検査です。電離放射線を使用しないため胎児への被曝リスクがなく、妊娠中・授乳中の女性にも安全に実施できる点が大きな特徴です。また若年女性では乳腺組織が豊富(高濃度乳房)でマンモグラフィでは病変が乳腺に隠れて見えにくいため、超音波検査がとくに有用とされます。

選択肢考察

  1. ×1.  腹臥位で行う。

    乳房超音波検査は仰臥位を基本とし、検査側の上肢を頭側へ挙上して乳房を平坦に広げた状態で行う。乳房外側の評価時にはやや斜位(半側臥位)をとることもあるが、腹臥位で行うことはない。

  2. 2.  妊娠中も受けられる。

    超音波検査は電離放射線を用いず、ゼリーを介してプローブを当てるだけの非侵襲的検査である。胎児被曝の心配がなく、妊娠中・授乳中でも安全に実施可能で、しこりの精査などに広く用いられる。

  3. ×3.  乳房を板状のものではさむ。

    乳房を圧迫板ではさみ薄く伸ばして撮影するのはマンモグラフィ(乳房X線撮影)の手技である。超音波検査では仰臥位で乳房にゼリーを塗り、プローブを当てるだけで圧迫は行わない。

  4. ×4.  石灰化した病変を発見しやすい。

    非触知の微細石灰化(早期乳癌の重要所見)の検出はマンモグラフィの最大の強みで、超音波は苦手とする。一方で超音波は腫瘤性病変や嚢胞、若年者の高濃度乳房内の病変の検出に優れる。

乳房検査の2本柱はマンモグラフィと超音波。マンモグラフィは微細石灰化の検出に優れるが、放射線被曝があり、若年・高濃度乳房では病変が隠れやすい。超音波は被曝なく、妊娠中・若年女性・高濃度乳房での腫瘤検出に有用だが、石灰化や広範な病変の俯瞰には不向き。日本では40歳以上の女性に2年に1回のマンモグラフィによる乳がん検診が推奨されており、必要に応じて超音波が併用される。自己触診と組み合わせた早期発見が重要。

乳房超音波検査の手技と特性、ならびにマンモグラフィとの使い分け(被曝の有無・適応・得意な病変)を問う問題。妊娠中でも可=放射線を使わないことがキー。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。