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がん対策基本法の守備範囲を整理しよう

看護師国家試験 第113午後31

国試問題にチャレンジ

113午後31

がん対策基本法で定められているのはどれか。

  1. 1.肝炎ウイルス検査の実施を推進する。
  2. 2.受動喫煙のない職場環境を整備する。
  3. 3.学校等でのがんに関する教育を推進する。
  4. 4.がん診療連携拠点病院にがん相談支援センターを設置する。

対話形式の解説

博士博士
今回はがん対策基本法に関する問題じゃ。
サクラサクラ
がんの法律ってたくさんあって区別が難しいです。
博士博士
基本法は柱となる考え方を定める法律じゃ。がん対策基本法では5つの基本施策が定められておる。
サクラサクラ
5つですか。
博士博士
予防と早期発見、がん医療の均てん化、研究の推進、患者の就労支援、そしてがんに関する教育の推進じゃ。
サクラサクラ
だから選択肢3が正解なんですね。
博士博士
そうじゃ。平成28年の改正で学校等でのがん教育の推進が明文化されたんじゃ。
サクラサクラ
選択肢1の肝炎ウイルス検査は。
博士博士
それは肝炎対策基本法の担当じゃ。別の基本法があるのじゃよ。
サクラサクラ
受動喫煙対策はどうですか。
博士博士
受動喫煙防止は健康増進法と労働安全衛生法じゃな。がん予防に関係はするが、条文ががん対策基本法にあるわけではない。
サクラサクラ
がん相談支援センターはがん対策基本法ではないんですか。
博士博士
センター設置は厚労省の整備指針に基づく拠点病院の要件じゃ。基本法は枠組みを定め、詳細は指針や計画で定める構造になっておる。
サクラサクラ
基本計画は何年ごとに作られるんですか。
博士博士
5年ごとじゃ。現在は第4期がん対策推進基本計画が動いておる。
サクラサクラ
都道府県も計画を作るんですか。
博士博士
そうじゃ、都道府県がん対策推進計画を策定する義務がある。
サクラサクラ
教育の推進が入ったのは大きい変化ですね。
博士博士
若年層への知識普及が予防行動や検診受診につながるからのう。

POINT

がん対策基本法の基本的施策を正確に理解しているかを問う問題で、他法令(肝炎対策基本法・健康増進法・医療法)との区別がポイントです。

解答・解説

正解は3です

問題文:がん対策基本法で定められているのはどれか。

解説:正解は 3 の「学校等でのがんに関する教育を推進する」です。がん対策基本法は平成18年に成立し、がん対策の総合的・計画的推進を目的とする法律で、平成28年の改正で『がんに関する教育の推進』(第23条)が明文化されました。これにより学校教育や社会教育の場でがんの正しい知識を普及し、予防行動や検診受診行動に結びつけることが国や地方公共団体の責務として位置付けられています。

選択肢考察

  1. ×1.  肝炎ウイルス検査の実施を推進する。

    肝炎ウイルス検査の実施推進は、肝炎対策基本法および肝炎対策基本指針に基づくもので、がん対策基本法の条文ではありません。

  2. ×2.  受動喫煙のない職場環境を整備する。

    受動喫煙防止は健康増進法(第25条以降の受動喫煙防止規定)と労働安全衛生法に基づく施策で、がん対策基本法の直接的な規定ではありません。

  3. 3.  学校等でのがんに関する教育を推進する。

    改正がん対策基本法第23条に『がんに関する教育の推進』が定められ、学校・社会教育を通じた若年層への正しい知識の普及が国・地方公共団体の責務とされています。

  4. ×4.  がん診療連携拠点病院にがん相談支援センターを設置する。

    がん相談支援センターの設置は厚生労働省の『がん診療連携拠点病院等の整備に関する指針』に基づく整備要件であり、がん対策基本法本体の条文で直接規定されているわけではありません。

がん対策基本法の基本的施策は、(1)がんの予防および早期発見の推進、(2)がん医療の均てん化の促進(拠点病院整備・専門医療従事者育成)、(3)研究の推進、(4)がん患者の就労・経済的支援、(5)がんに関する教育の推進、の5本柱です。これに基づき5年ごとに『がん対策推進基本計画』が閣議決定され、都道府県もがん対策推進計画を策定します。他の疾患基本法(肝炎・脳卒中循環器病・アレルギー疾患・アルコール健康障害等)との守備範囲を混同しないようにしましょう。

がん対策基本法の基本的施策を正確に理解しているかを問う問題で、他法令(肝炎対策基本法・健康増進法・医療法)との区別がポイントです。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。