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医療保険で受けられるもの・受けられないものを整理する

看護師国家試験 第114午前5 / 必修問題

国試問題にチャレンジ

114午前5

医療保険の給付の対象となるのはどれか。

  1. 1.疾病の診察
  2. 2.人間ドック
  3. 3.市販薬の購入
  4. 4.定期予防接種

対話形式の解説

博士博士
今回は医療保険の給付じゃ。必修問題の常連テーマで、『治療』と『予防』の境界を問うのが定番じゃよ。
サクラサクラ
医療保険って、健康保険証を出して3割負担で受けるアレですよね。
博士博士
その通り。正式には『療養の給付』と呼ばれ、現物給付の代表じゃ。診察・処置・手術・投薬・入院・看護・在宅療養・訪問看護など、治療に関わる医療サービスが対象になる。
サクラサクラ
選択肢を見ると、疾病の診察、人間ドック、市販薬、定期予防接種…ですね。
博士博士
ここで大事なキーワードは『治療』か『予防』かじゃ。医療保険は原則として疾病・負傷の治療を対象としており、予防目的のサービスは対象外になる。
サクラサクラ
だから人間ドックはダメなんですね。病気を見つけるためだから…
博士博士
うむ。『早期発見・予防』が目的なので、原則として保険適用外で自費になる。ただし一部の健保組合や自治体では独自に補助を出しておるところもある。
サクラサクラ
定期予防接種も予防ですよね。
博士博士
その通り。予防接種法に基づく定期接種は市町村の公費で実施される。医療保険とは別ルートなのじゃ。A類疾病(麻しん風しんや4種混合など)は努力義務、B類疾病(高齢者のインフル・肺炎球菌)は任意扱いという区別もある。
サクラサクラ
市販薬はどうしてダメなんですか?
博士博士
処方箋に基づかない OTC 医薬品は自己判断での購入じゃから、保険給付の対象にならない。ただしセルフメディケーション税制という別の優遇制度があって、対象品目の購入費用は所得控除の対象になりうる。
サクラサクラ
つまり残るのは『疾病の診察』だけ、というわけですね。
博士博士
その通り。これが正解じゃ。診察は療養の給付の中核で、保険証を見せれば原則3割負担で受けられる。
サクラサクラ
自己負担割合って年齢で変わるんですよね?
博士博士
義務教育就学前は2割、6歳〜70歳未満は3割、70〜74歳は2割(現役並み所得者は3割)、75歳以上は1割(一定所得以上で2割・現役並み所得で3割)となっている。
サクラサクラ
現金給付というのもあるって聞きました。
博士博士
うむ。傷病手当金(病気で働けない間の所得保障)、出産手当金、出産育児一時金、埋葬料などじゃ。現物給付と現金給付の両方があることも覚えておくのじゃ。
サクラサクラ
医療保険の種類もいくつかあるんですよね?
博士博士
大きく3つ。被用者保険(健保組合・協会けんぽ・共済)、国民健康保険、後期高齢者医療制度(75歳以上)じゃ。対象者や保険者が異なるが、給付内容は概ね共通しておる。
サクラサクラ
治療か予防かで分ければ、迷わず解けそうです。
博士博士
その視点が必修対策の核心じゃよ。

POINT

医療保険の給付対象は『疾病・負傷の治療』が原則で、『予防目的』のサービス(健診・ドック・予防接種)や市販薬購入は対象外であることを理解する。

解答・解説

正解は1です

問題文:医療保険の給付の対象となるのはどれか。

解説:正解は 1 の「疾病の診察」です。医療保険の給付は、大きく『現物給付』と『現金給付』に分けられます。現物給付の中心が『療養の給付』で、被保険者証の提示により、診察・薬剤または治療材料の支給・処置/手術などの治療・在宅療養/訪問看護・入院および看護 といった医療サービスを、一部負担金のみで受けられる仕組みです。疾病の診察はこの『療養の給付』の中核にあたるため、医療保険の給付対象となります。一方、病気の予防や健康増進を目的とする人間ドック・定期予防接種や、自己判断で購入する市販薬は、原則として医療保険の対象外です。

選択肢考察

  1. 1.  疾病の診察

    健康保険法に基づく療養の給付の中核項目。診察・処置・手術・投薬・入院・看護・在宅療養・訪問看護などが現物給付として提供され、患者は年齢と所得に応じた一部負担金(原則3割、義務教育就学前2割、70〜74歳2割、75歳以上1割等)のみを支払う。

  2. ×2.  人間ドック

    疾病の『予防・早期発見』を目的とするため、療養の給付の対象外。費用は原則全額自己負担(自由診療)だが、一部の健康保険組合や自治体では独自に補助を行っている。

  3. ×3.  市販薬の購入

    医師の処方箋に基づかないOTC医薬品は医療保険の対象外。ただしセルフメディケーション税制により、特定のスイッチOTC購入費は所得控除の対象となる場合がある。

  4. ×4.  定期予防接種

    予防接種法に基づく定期接種は『疾病の予防』が目的で、医療保険ではなく公費(市町村)によって実施される。A類疾病(麻しん風しん、4種混合、BCG等)は努力義務、B類疾病(高齢者のインフルエンザ・肺炎球菌等)は任意接種扱い。

医療保険の給付には『現物給付』(療養の給付、入院時食事療養費、訪問看護療養費、高額療養費、家族療養費など)と『現金給付』(傷病手当金、出産手当金、出産育児一時金、埋葬料など)がある。『疾病・負傷の治療』が中心で、予防・美容・正常分娩・業務上の傷病(労災の対象)は原則対象外という大きな枠組みを押さえるのがポイント。医療保険の種類は、被用者保険(健康保険組合、協会けんぽ、共済組合)、国民健康保険、後期高齢者医療制度(75歳以上)に分けられ、どれに加入しているかで保険者や保険料が異なる。

医療保険の給付対象は『疾病・負傷の治療』が原則で、『予防目的』のサービス(健診・ドック・予防接種)や市販薬購入は対象外であることを理解する。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。