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看護目標は誰のもの?「測れる」ことがすべてのはじまり

看護師国家試験 第115午後36

国試問題にチャレンジ

115午後36

看護目標を設定する際に留意する点はどれか。

  1. 1.看護師の行動とする。
  2. 2.期限を設ける必要はない。
  3. 3.成果を測定できる表現とする。
  4. 4.実現不可能であっても患者の希望を目標とする。

対話形式の解説

博士博士
今日は看護目標の立て方を勉強するぞ。看護過程の中でも、ここでつまずくと評価が一切できなくなる超重要パートじゃ。
サクラサクラ
看護目標って、要するに「患者さんにどうなってほしいか」を書くものですよね?
博士博士
その通りじゃ。ポイントは主語が「患者」であること。「看護師が清拭を行う」は介入の内容であって目標ではないのじゃ。
サクラサクラ
あっ、混同しがちですね。じゃあ「患者が清拭後に爽快感を表現できる」みたいに書くんですか?
博士博士
うむ、その方向で正解じゃ。さらに大事なのは、その目標が達成できたかどうかを後から判定できるかどうかじゃな。
サクラサクラ
「気分がよくなる」だと、達成したかどうか曖昧で評価しにくいですよね。
博士博士
そうじゃ。だから「成果を測定できる表現」が原則になる。今回の選択肢3が正解になる理由はそこじゃ。
サクラサクラ
他の選択肢はどこがダメなんですか?「期限を設ける必要はない」とか、ちょっと迷いました。
博士博士
期限がないと、いつ評価していいかわからん。短期目標は数日〜1週間、長期目標は退院時など、明確な時間軸を設けるのが鉄則じゃ。
サクラサクラ
「実現不可能でも患者の希望を目標にする」はどうですか?希望を尊重するのは大事ですよね。
博士博士
希望の尊重と目標設定は別物じゃ。患者の現状や予後を踏まえて、達成可能な現実的目標を立てる。叶わない目標は患者を傷つけ、評価も成立しないのじゃ。
サクラサクラ
なるほど。看護師主語の目標も、看護師が何をしたかになっちゃって、患者の変化が見えないんですね。
博士博士
その理解で完璧じゃ。覚え方として「SMARTの原則」が有名じゃぞ。Specific(具体的)、Measurable(測定可能)、Achievable(達成可能)、Relevant(関連がある)、Time-bound(期限明確)の頭文字じゃ。
サクラサクラ
ビジネスでも聞いたことあります!看護でも使うんですね。
博士博士
目標設定は人を動かす普遍的な技術じゃからな。看護過程ではアセスメント→診断→計画→実施→評価のサイクルを回すが、目標が測れなければ評価ができず、計画修正もできない。すべての出発点になるのじゃ。
サクラサクラ
目標を患者さんと一緒に決めて共有することも大事ですよね?
博士博士
さすが鋭いの。患者参画は今の看護では必須じゃ。患者が「自分のゴール」と認識してこそ、主体的に取り組めるのじゃ。

POINT

看護過程における看護目標の設定原則を問う問題。目標の主語が「患者」であること、達成度を客観的に評価できる測定可能な表現にすること、現実的かつ期限を明確にすることが核となる視点。

解答・解説

正解は3です

問題文:看護目標を設定する際に留意する点はどれか。

解説:正解は 3 です。看護目標とは、看護介入の結果として「患者にどのような変化・状態が生まれているか」を示すものであり、その達成度を後から評価できることが大前提となる。そのため目標は曖昧な表現ではなく、観察や測定によって客観的に判定できる具体的な行動・数値・状態として表現する必要がある。たとえば「水分摂取が増える」ではなく「1日1,500mLの水分を自ら摂取できる」のように、誰が評価しても同じ結論に至る表現にすることで、ケアの効果を検証し、計画の修正に活かすことができる。

選択肢考察

  1. ×1.  看護師の行動とする。

    看護師が行う援助内容は「看護目標」ではなく「看護計画(介入・実施)」に位置づけられる。目標の主語はあくまで患者であり、患者側に生じる変化・到達状態として表現するのが原則である。

  2. ×2.  期限を設ける必要はない。

    目標達成までの目安となる期日(短期・長期)を設定しないと、評価のタイミングが定まらず、計画の見直しが遅れる。SMARTの原則でも「Time-bound(期限が明確)」は重要な要素である。

  3. 3.  成果を測定できる表現とする。

    達成・未達成を客観的に評価するためには、観察・測定が可能な具体的表現で記述することが必須である。数値・行動・状態として書くことで、看護介入の効果を検証でき、計画の修正にもつながる。

  4. ×4.  実現不可能であっても患者の希望を目標とする。

    患者の意向や希望を尊重することは大切だが、目標は患者の現状・予後・資源を踏まえ、現実的に到達可能な範囲で設定する必要がある。実現不可能な目標は患者の自己効力感を損ね、評価も成立しない。

看護目標の設定では、英語の頭文字をとった「SMART」の原則がしばしば参照される。Specific(具体的)、Measurable(測定可能)、Achievable(達成可能)、Relevant(患者の課題と関連がある)、Time-bound(期限が明確)の5要素である。看護過程ではアセスメント→看護診断→計画→実施→評価のサイクルを回すが、目標が測定可能でなければ「評価」のステップが機能せず、PDCAが回らない。また目標は短期目標(数日〜1週間で達成すべきもの)と長期目標(退院時や数週間先のゴール)に分けて段階的に設定し、患者と共有して合意形成を図ることも重要である。

看護過程における看護目標の設定原則を問う問題。目標の主語が「患者」であること、達成度を客観的に評価できる測定可能な表現にすること、現実的かつ期限を明確にすることが核となる視点。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。