マズローのピラミッド、第3段の正体
看護師国家試験 第115回 午前 第6問 / 必修問題
国試問題にチャレンジ
マズロー、A. H.の基本的欲求の階層で、集団の一員でありたいという欲求はどれか。
- 1.安全の欲求
- 2.承認の欲求
- 3.自己実現の欲求
- 4.所属と愛の欲求
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
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博士
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サクラ
博士POINT
マズローの欲求階層の5段階それぞれの内容を整理し、「集団への帰属」が第3段階の所属と愛の欲求にあたることを判断できるかを問う基本問題です。
解答・解説
正解は4です
問題文:マズロー、A. H.の基本的欲求の階層で、集団の一員でありたいという欲求はどれか。
解説:正解は4の「所属と愛の欲求」です。アメリカの心理学者アブラハム・マズロー(Abraham H. Maslow)は、人間の動機づけを5段階の階層構造として説明しました。低次から順に、(1)生理的欲求(食欲・睡眠・呼吸など生命維持の欲求)、(2)安全の欲求(身の安全・健康・経済的安定)、(3)所属と愛の欲求(家族・友人・集団に受け入れられ愛されたい欲求)、(4)承認(自尊)の欲求(他者から認められたい・自信を持ちたい)、(5)自己実現の欲求(自分の可能性を最大限に発揮したい)と並びます。設問の「集団の一員でありたい」「仲間に受け入れられたい」という願いは、人とのつながりや帰属意識を求める欲求であり、第3段階の所属と愛の欲求(belongingness and love needs)にあたります。マズローの理論では、原則として低次の欲求がある程度満たされてから、次の高次欲求が現れるとされ、看護では患者の状態に応じてどの段階の欲求が脅かされているかをアセスメントすることが基本となります。
選択肢考察
- ×1. 安全の欲求
安全の欲求は第2段階で、身体的・精神的・経済的な安定を求める欲求です。住居の確保、健康の維持、暴力や災害からの保護、雇用の安定などが含まれます。「集団の一員でありたい」という対人関係上の欲求とは異なります。
- ×2. 承認の欲求
承認(自尊)の欲求は第4段階で、他者から尊重・評価されたい、自分自身を価値ある存在と感じたいという欲求です。所属が満たされた後に強くなる欲求であり、「仲間に入りたい」段階よりも一段上の欲求にあたります。
- ×3. 自己実現の欲求
自己実現の欲求はマズローの階層で最も高次の第5段階に位置し、自分の能力や才能を最大限に発揮し、なりたい自分を追求する欲求です。集団への帰属を求める段階とは性質が大きく異なります。
- ○4. 所属と愛の欲求
所属と愛の欲求は第3段階で、家族・友人・職場・コミュニティといった集団に受け入れられ、愛情ある人間関係を築きたいという欲求です。「集団の一員でありたい」という気持ちはまさにこの段階に該当し、本問の正解となります。
マズローの欲求階層は、生理的→安全→所属と愛→承認→自己実現の順にピラミッド状で覚えるのが基本です。晩年のマズローは最上位に「自己超越の欲求」を加えた6段階説も提唱しています。看護領域では、ヘンダーソンの14の基本的ニードやニーズ論的アプローチと並んで、患者アセスメントの基礎枠組みとして頻出します。災害看護や慢性期看護では、まず生理的欲求と安全の欲求が脅かされていないかを確認し、その上で所属・承認・自己実現といった高次の欲求への支援を段階的に進めるのが原則です。
マズローの欲求階層の5段階それぞれの内容を整理し、「集団への帰属」が第3段階の所属と愛の欲求にあたることを判断できるかを問う基本問題です。
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