超音波検査の事前準備をマスターしよう
看護師国家試験 第115回 午後 第41問
国試問題にチャレンジ
超音波検査を実施する部位と患者への説明の組合せで正しいのはどれか。
- 1.肝臓 -------- 「検査後は翌朝まで安静が必要です」
- 2.心臓 -------- 「検査は立った状態で行います」
- 3.胆嚢 -------- 「検査前の飲食は可能です」
- 4.膀胱 -------- 「検査前の排尿は我慢してください」
対話形式の解説
博士
サクラ
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サクラPOINT
超音波検査の各部位における事前準備と体位の組合せが正しく理解できているかを問う問題です。特に腹部領域における『胆嚢=絶食、膀胱=蓄尿』という対比が解答の鍵になります。
解答・解説
正解は4です
問題文:超音波検査を実施する部位と患者への説明の組合せで正しいのはどれか。
解説:正解は 4 です。超音波検査(エコー検査)は、プローブから発生させた高周波の音波を体内に向けて発信し、臓器や組織で反射してきたエコーを画像化する検査です。放射線被曝がなく非侵襲的で繰り返し実施できる利点があり、腹部・心臓・血管・甲状腺・産婦人科領域など幅広く用いられます。検査の質を高めるためには、対象となる臓器ごとに事前準備が必要で、特に腹部領域では「胆嚢を観察する場合は絶食」「膀胱を観察する場合は尿を貯留させる」という対比が重要です。膀胱の超音波検査では、膀胱内に十分な尿(音響窓となる液体成分)がたまっていることで膀胱壁の輪郭や内部の腫瘤・結石・残尿量などが鮮明に描出できるため、検査前は排尿を控えるよう説明します。
選択肢考察
- ×1. 肝臓 -------- 「検査後は翌朝まで安静が必要です」
肝臓の超音波検査は体表からプローブをあてるだけの非侵襲的検査で、針を刺すような侵襲もないため、検査後に翌朝までの安静を要する根拠はありません。検査終了後は通常どおりの生活に戻ることができます。なお、肝生検や肝動脈塞栓術(TAE)など侵襲的処置の後では一定時間の安静床上安静が必要となりますが、これらは超音波検査とは区別されます。
- ×2. 心臓 -------- 「検査は立った状態で行います」
心エコー(経胸壁心エコー検査)は、胸壁にプローブを当てて心臓の形態や弁の動き、駆出率などを評価する検査で、原則としてベッド上で仰臥位または左側臥位(特に左心系の描出を良くするため)で行います。立位では心臓と胸壁の位置関係から描出が困難となり、また転倒のリスクもあるため、立った状態で行うという説明は誤りです。
- ×3. 胆嚢 -------- 「検査前の飲食は可能です」
胆嚢は食事をとると胆汁を十二指腸に放出して収縮するため、食後では胆嚢壁が厚く見えたり内腔が小さくなって結石やポリープが評価しにくくなります。そのため胆嚢を含む腹部超音波検査では、通常検査前6〜8時間程度の絶食が指示されます。「検査前の飲食は可能です」という説明は不適切です。
- ○4. 膀胱 -------- 「検査前の排尿は我慢してください」
膀胱の超音波検査では、膀胱内に尿がたまって十分に伸展している状態の方が、膀胱壁や内部の腫瘤・結石・前立腺との位置関係を鮮明に観察できます。空虚な膀胱では壁が折り重なって評価が困難になるため、検査前は排尿を控え、尿を貯留させるように説明することが正しい指導です。
腹部超音波検査の前処置として、(1)胆嚢・膵臓を観察するときは『絶食』、(2)膀胱・前立腺・子宮を観察するときは『蓄尿』というルールを覚えておくと整理しやすいです。心エコーでは仰臥位や左側臥位、頸動脈エコーでは頸部を伸展した仰臥位、下肢静脈エコー(深部静脈血栓症の評価)では立位や座位で行うこともあるなど、部位ごとに体位が異なる点もポイントです。超音波検査は被曝がなく妊婦や小児にも安全に施行できるため、看護師は患者に検査の目的・所要時間・体位・事前準備を分かりやすく説明する役割を担います。
超音波検査の各部位における事前準備と体位の組合せが正しく理解できているかを問う問題です。特に腹部領域における『胆嚢=絶食、膀胱=蓄尿』という対比が解答の鍵になります。
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