StudyNurse

保助看法(免許・義務・届出)

基礎看護学 / 看護倫理・看護師法規

解説

保健師助産師看護師法とは、保健師・助産師・看護師・准看護師の資格と業務を定めた、看護職の根幹となる法律です。略して保助看法と呼ばれ、免許の付与、業務範囲、義務、罰則などを規定しています。国家試験の頻出領域であり、各条文の主体(厚生労働大臣か都道府県知事か)と数字(年数・日数・金額)を正確に押さえておく必要があります。

免許の付与

看護師・保健師・助産師の免許は、いずれも厚生労働大臣が付与する国家資格です。看護師は看護師国家試験に合格したうえで厚生労働大臣の免許を受け、看護師籍(厚生労働省医政局)に登録されることで業務が可能となります。保健師・助産師になるには、看護師国家試験に加えて、それぞれの国家試験にも合格する必要があります。

一方、准看護師は唯一都道府県知事が付与する地方資格であり、試験も都道府県単位で実施されます。免許取得後、氏名や本籍地に変更が生じた場合は、30日以内に厚生労働大臣(准看護師は都道府県知事)に申請して籍を訂正しなければなりません。

業務従事者届(第33条)

業務に従事する保健師・助産師・看護師・准看護師は、2年ごとに就業地の都道府県知事へ届出を行います。具体的には、西暦偶数年の12月31日現在の状況を、翌年1月15日までに提出します。違反した場合は50万円以下の罰金が科されます。

この届出の集計結果は『衛生行政報告例』として公表され、看護職員の需給推計の基礎資料となります。なお、業務に従事しない潜在看護師には届出義務はありませんが、2015年からは『看護師等の人材確保の促進に関する法律』に基づき、ナースセンターへの届出制度が努力義務として設けられています。

免許の取消・行政処分

第14条および欠格事由を定めた第9条により、厚生労働大臣は免許の取消、または3年以内の業務停止を命じることができます。欠格事由には、罰金以上の刑を受けた者、業務に関する犯罪・不正を行った者、心身の障害により業務を適正に行えない者、麻薬・大麻・あへんの中毒者が含まれます。

行政処分は重い順に免許取消3年以内の業務停止戒告の3段階です。免許取消後に再取得する場合は『再教育研修』の受講が義務付けられています。

守秘義務(第42条の2)

看護師等は「正当な理由がなく、業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない。資格喪失後も同様」と定められています。違反した場合は6か月以下の懲役または10万円以下の罰金が科され、被害者の告訴がなければ起訴できない親告罪です。なお、助産師の守秘義務は保助看法ではなく刑法第134条を根拠とする点に注意が必要です。

業務独占と名称独占

看護師は『療養上の世話』と『診療の補助』を業務独占とし(第31条)、看護師の名称独占も規定されています(第42条の3)。『診療の補助』は臨時応急手当を除き、医師の指示によって行うこととされています(第37条)。

電話応対と守秘義務

臨床現場では、電話での問い合わせに対しては相手の本人確認ができないため、入院の有無を含むいかなる患者情報も開示してはなりません。患者本人から「家族からの電話は取り次いでよい」と事前に同意を得ている場合に限り、本人確認のうえで取り次ぐことが可能となります。

確認問題(穴埋め)

空欄をタップすると答えが表示されます。

  1. 1.

    保健師助産師看護師法において、業務に従事する看護師等は年ごとに就業地のに届け出なければならない。

  2. 2.

    業務従事者届は、西暦年12月31日現在の状況を、翌年までに提出する。

  3. 3.

    看護師の免許はが付与するが、准看護師の免許はが付与する。

  4. 4.

    免許取得後に氏名や本籍地に変更があった場合は、日以内に申請して籍を訂正しなければならない。

  5. 5.

    厚生労働大臣は、欠格事由に該当する者に対して免許の取消、または年以内の業務停止を命じることができる。

  6. 6.

    保助看法における行政処分は重い順に、免許取消・の3段階である。

  7. 7.

    看護師は正当な理由なく業務上知り得た人のを漏らしてはならず、違反は6か月以下の懲役または万円以下の罰金に処される。

  8. 8.

    看護師は『療養上の世話』および『』を業務独占としており、後者は臨時応急手当を除きによって行う。

  9. 9.

    業務従事者届の集計結果は『』として公表され、看護職員の需給推計の基礎資料となる。

  10. 10.

    電話での問い合わせに対しては、相手のができないため、入院の有無を含む患者情報を開示してはならない。

保助看法(免許・義務・届出)」の過去問演習

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。