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地域包括支援センター

地域・在宅看護論 / 介護保険・地域包括ケア・権利擁護

解説

地域包括支援センターとは、高齢者が住み慣れた地域で自立した生活を続けられるよう、保健・医療・福祉を包括的に支援する地域の中核機関です。今回は地域包括支援センターについて解説します。

設置根拠と設置主体

地域包括支援センターは、平成18年(2006年)の介護保険法改正により創設された機関です。法的根拠は介護保険法第115条の46にあり、設置主体は介護保険の保険者である市町村(特別区を含む)です。市町村が直営する場合と、社会福祉法人や医療法人などに委託して運営する場合があります。設置数の目安はおおむね人口2〜3万人の日常生活圏域(中学校区程度)に1か所とされています。

設置目的

地域包括支援センターの目的は、地域住民の心身の健康保持と生活の安定のために必要な援助を行い、保健医療の向上と福祉の増進を包括的に支援することです。具体的には、高齢者が要介護状態になっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最期まで続けられるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの中核を担います。地域包括ケアシステムは、団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に構築が進められています。

配置される職種

地域包括支援センターには、原則として保健師(または地域ケアの経験のある看護師)、社会福祉士主任介護支援専門員の3職種の配置が義務付けられています。保健の視点(保健師)、福祉の視点(社会福祉士)、介護の視点(主任ケアマネジャー)という3つの専門性を組み合わせ、チームで高齢者を支える体制になっています。なお、一般の介護支援専門員ではなく主任介護支援専門員である点に注意が必要です。

4つの主要業務

地域包括支援センターの業務は4本柱で構成されます。第一に総合相談支援業務で、高齢者やその家族からの相談に応じ、必要なサービスや制度につなぎます。第二に権利擁護業務で、高齢者虐待への対応、成年後見制度活用支援、消費者被害の防止などを担います。高齢者虐待防止法に基づき、身体的・心理的・性的・経済的虐待およびネグレクトに対応します。通報を受けた際にはコアメンバー会議を開き、緊急性を判断したうえで事実確認、必要に応じて分離保護や成年後見市長申立てなどを行います。第三に包括的・継続的ケアマネジメント支援業務で、地域のケアマネジャーへの指導・助言や多職種連携体制の構築を行います。第四に介護予防ケアマネジメント業務で、要支援者や事業対象者の介護予防サービス計画(ケアプラン)を作成します。さらに地域ケア会議の開催も重要な役割です。

関連概念:レスパイトケア

在宅介護を支える概念としてレスパイトケアがあります。レスパイトとは「一時的中断」「休息」を意味し、レスパイトケアは在宅で介護を担う家族(介護者)の休息を目的としたサービスです。療養者本人ではなく介護者を支援対象とする点が重要で、短期入所生活介護(ショートステイ)やレスパイト入院などが該当します。介護者の燃え尽きや共倒れを防ぐうえで欠かせない支援です。

まとめ

地域包括支援センターは介護保険法に基づき市町村が設置する高齢者の総合支援拠点で、保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員の3職種が、総合相談支援・権利擁護・包括的継続的ケアマネジメント支援・介護予防ケアマネジメントの4業務を担います。地域包括ケアシステムの中核機関として位置づけられている点を押さえておきましょう。

確認問題(穴埋め)

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  1. 1.

    地域包括支援センターの設置主体はである。

  2. 2.

    地域包括支援センターの設置根拠となる法律はである。

  3. 3.

    地域包括支援センターは平成年(2006年)の介護保険法改正により創設された。

  4. 4.

    地域包括支援センターに配置が義務付けられている3職種は、保健師、である。

  5. 5.

    地域包括支援センターの4つの主要業務は、総合相談支援、、包括的・継続的ケアマネジメント支援、である。

  6. 6.

    高齢者虐待への対応は、地域包括支援センターの4業務のうち業務に含まれる。

  7. 7.

    地域包括支援センターは、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供されるの中核機関である。

  8. 8.

    レスパイトケアの主な目的は、在宅で療養者を介護しているの休息である。

地域包括支援センター」の過去問演習

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。