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意識はGCSで測る——ICUで飛び交うスケールを基礎から整理

看護師国家試験 第109回 午後 第16問 / 必修問題 / 看護の基本技術

国試問題にチャレンジ

109回 午後 第16問

意識レベルを評価するスケールはどれか。

  1. 1.Borg 〈ボルグ〉スケール
  2. 2.フェイススケール
  3. 3.ブリストルスケール
  4. 4.グラスゴー・コーマ・スケール 〈 GCS 〉

対話形式の解説

博士 博士

今日は各種スケールの使い分けじゃ。意識レベル評価で使うスケールはどれかの?

アユム アユム

グラスゴー・コーマ・スケール、GCSですよね!

博士 博士

正解。1974年にグラスゴー大学で開発された国際標準じゃ。開眼(E)、最良言語反応(V)、最良運動反応(M)の3項目で評価する。

アユム アユム

点数の範囲はどれくらいですか?

博士 博士

Eが1〜4、Vが1〜5、Mが1〜6で、合計は3〜15点。最重症はE1V1M1=3点、正常は15点。8点以下が重症意識障害の目安で、挿管適応の判断材料になる。

アユム アユム

挿管中は声が出ないからVが測れないですよね?

博士 博士

よく気づいたな。その場合はV=T(tube)と表記し、E+M+Tと記録する。これも国際ルールじゃ。

アユム アユム

日本ではJCSも使うって聞きました。

博士 博士

そう。JCSは覚醒度を3桁で表す日本独自のスケール。Ⅰ桁(覚醒している)、Ⅱ桁(刺激で覚醒)、Ⅲ桁(刺激で覚醒しない)の3段階がそれぞれ1・2・3/10・20・30/100・200・300と細分化されておる。

アユム アユム

数字が大きいほど重症ですね。どちらが使われているんですか?

博士 博士

日本の救急現場ではJCSが迅速。脳外科や論文、多施設研究ではGCSが標準。病棟では両方記載することもある。

アユム アユム

他の選択肢も整理したいです。ボルグスケールは?

博士 博士

運動時の自覚的運動強度を測る主観的指標。6〜20の数値で表し、心臓・呼吸リハで使う。修正版は0〜10で呼吸困難感評価に使われる。

アユム アユム

フェイススケールとブリストルスケールは?

博士 博士

フェイスは疼痛評価で、表情イラストから選ぶ方式。小児や認知症の方にも使いやすい。ブリストルは便の硬さを7型で評価するスケールで、便秘・下痢の客観評価に用いる。

アユム アユム

スケールは評価したい現象ごとに使い分けるんですね。

博士 博士

うむ。看護のアセスメントは『主観を客観化する道具』としてスケールを活用するのじゃ。疼痛はNRS・VAS・フェイス、意識はGCS・JCS、運動強度はボルグ、便はブリストル、転倒はMorseなどなど。

アユム アユム

場面にあったツールを即座に選べると、アセスメントの精度が上がりますね!

博士 博士

その通り。名前だけでなく使うタイミングを理解するのが臨床の力じゃ。

POINT

意識レベルの評価に用いる国際標準スケールはグラスゴー・コーマ・スケール(GCS)で、開眼・最良言語反応・最良運動反応の3項目を合計3〜15点で評価し、8点以下が重症意識障害の目安となります。日本では覚醒度で3桁で表すJCSも併用されており、救急・脳神経領域の記録では両方を扱えることが看護師に求められます。ボルグスケールは運動強度、フェイススケールは疼痛、ブリストルスケールは便性状と、それぞれ対象現象が異なるため、評価したい身体所見に合わせて正しい道具を選ぶ力がアセスメントの質を決めます。スケールは『主観を客観化し共有する共通言語』であることを意識すると、多職種連携における情報伝達も格段にスムーズになります。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:意識レベルを評価するスケールはどれか。

解説:正解は 4 です。グラスゴー・コーマ・スケール(GCS)は1974年にグラスゴー大学で開発された国際標準の意識評価スケール。開眼(E:1〜4点)・最良言語反応(V:1〜5点)・最良運動反応(M:1〜6点)の3項目の合計点(3〜15点)で意識障害の程度を評価する。8点以下が重症意識障害、気管挿管の適応考慮レベルとされ、救急・ICU・脳神経領域で世界共通言語として用いられる。

選択肢考察

  1. × 1.  Borg 〈ボルグ〉スケール

    運動時の自覚的運動強度を測る主観的指標で6〜20の20段階(修正版は0〜10)。呼吸困難感や疲労感の評価にも用いられ、心臓・呼吸リハビリテーションで頻用される。意識評価ではない。

  2. × 2.  フェイススケール

    表情イラストの段階から患者に疼痛の程度を選んでもらう主観的疼痛評価スケール。小児や言語表現が難しい患者に有用。意識評価ではない。

  3. × 3.  ブリストルスケール

    便性状を7段階(1〜2型:便秘、3〜5型:正常、6〜7型:下痢)で評価するスケール。排便アセスメントで頻用される。意識評価ではない。

  4. 4.  グラスゴー・コーマ・スケール 〈 GCS 〉

    E・V・Mの3項目で意識を評価する国際標準スケール。最重症はE1V1M1=3点、正常は15点。挿管中はVがtube=T表記となり、E+M+Tと記載する。頭部外傷の重症度分類や予後予測に使用される。

日本では同時にJCS(ジャパン・コーマ・スケール)もよく使用される。JCSは覚醒レベルで3段階+3桁(Ⅰ-1,2,3/Ⅱ-10,20,30/Ⅲ-100,200,300)、数字が大きいほど重症。GCSは国際比較・論文・脳外科領域、JCSは日本の救急現場で併用。看護師はどちらも読み書きできるように訓練する。他にもバイタル評価ではqSOFAやNEWSなども活用される。

各種スケールの用途を区別する問題。意識レベル=GCS/JCS、疼痛=NRS・VAS・フェイス、便=ブリストル、運動強度=ボルグと基質別に整理する。