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心臓の自動性と刺激伝導系

看護師国家試験 第103回 午前 第29問 / 必修問題 / 人体の構造と機能

国試問題にチャレンジ

103回 午前 第29問

心臓の自動的収縮について正しいのはどれか。

  1. 1.運動神経で促進される。
  2. 2.興奮を伝える刺激伝導系がある。
  3. 3.ペースメーカーはHis〈ヒス〉束である。
  4. 4.中脳の血管運動中枢による支配を受ける。

対話形式の解説

博士 博士

今日は心臓の自動的収縮の問題じゃ。

サクラ サクラ

正しいのはどれですか。

博士 博士

正解は2の刺激伝導系があるじゃ。

サクラ サクラ

刺激伝導系の経路を教えてください。

博士 博士

洞房結節、房室結節、ヒス束、右脚・左脚、プルキンエ線維、の順じゃ。

サクラ サクラ

ペースメーカーはどこですか。

博士 博士

洞房結節じゃ。だから3のヒス束は誤りじゃ。

サクラ サクラ

1の運動神経は。

博士 博士

心臓は不随意筋で運動神経支配ではない。自律神経が調節するのじゃ。

サクラ サクラ

4の中脳の血管運動中枢は。

博士 博士

血管運動中枢は中脳ではなく延髄にあるぞ。

サクラ サクラ

交感神経と副交感神経の役割は。

博士 博士

交感神経が促進、副交感神経すなわち迷走神経が抑制じゃ。

サクラ サクラ

洞房結節が止まったらどうなりますか。

博士 博士

房室結節などが代わりに動くが、頻度が遅く徐脈になる。

サクラ サクラ

ペースメーカーが必要になることもあるんですね。

博士 博士

そう、徐脈や房室ブロックでは人工ペースメーカーを植え込むのじゃ。

POINT

心臓は洞房結節で発生した電気興奮が刺激伝導系を伝わり自動的に収縮します。経路は洞房結節からヒス束、プルキンエ線維へと続き、ペースメーカーは洞房結節です。心拍は延髄からの自律神経により交感神経で促進、副交感神経で抑制されます。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:心臓の自動的収縮について正しいのはどれか。

解説:正解は 2 です。心臓は神経の指令がなくても自ら収縮を繰り返す『自動性』をもち、これは右心房にある洞房結節で発生した電気興奮が刺激伝導系を介して心房・心室全体に伝わるためです。刺激伝導系は『洞房結節→房室結節→ヒス束→右脚・左脚→プルキンエ線維』の順に興奮を伝達します。

選択肢考察

  1. × 1.  運動神経で促進される。

    心臓は不随意筋で、運動神経の支配は受けません。心拍を促進するのは交感神経、抑制するのは副交感神経(迷走神経)です。

  2. 2.  興奮を伝える刺激伝導系がある。

    洞房結節からヒス束、プルキンエ線維まで続く特殊な心筋線維群が刺激伝導系を構成し、心房と心室の協調的収縮を可能にしています。

  3. × 3.  ペースメーカーはHis〈ヒス〉束である。

    心臓のペースメーカー(歩調取り)は洞房結節です。ヒス束は刺激伝導系の中継点で、洞房結節停止時に補充調律を出すこともありますが、本来のペースメーカーではありません。

  4. × 4.  中脳の血管運動中枢による支配を受ける。

    心血管中枢は中脳ではなく延髄にあります。心拍は延髄から出る自律神経(交感神経・副交感神経)によって調節されます。

交感神経はノルアドレナリンを介して心拍数・心収縮力を増加させ、迷走神経はアセチルコリンで心拍数を低下させます。洞房結節が機能しない場合は房室結節やヒス束が代替ペースメーカーとなりますが、固有頻度は低く徐脈となります。

心臓の自動性と刺激伝導系の構造、ペースメーカーの位置を問う問題です。