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更年期のホルモン変化を理解しよう

看護師国家試験 第107回 午後 第7問 / 必修問題 / 人体の構造と機能

国試問題にチャレンジ

107回 午後 第7問

更年期の女性で増加するのはどれか。

  1. 1.卵胞刺激ホルモン< FSH >
  2. 2.テストステロン
  3. 3.プロラクチン
  4. 4.エストロゲン

対話形式の解説

博士 博士

今日は更年期の女性ホルモン変化についてじゃ。

サクラ サクラ

卵巣機能が低下する時期ですよね。

博士 博士

その通り。閉経前後の約10年を更年期と呼ぶのじゃ。

サクラ サクラ

エストロゲンが減るのは知っています。

博士 博士

うむ。それと同時にFSHとLHが大きく上昇するのじゃ。

サクラ サクラ

どうして減るのに刺激ホルモンが増えるのですか?

博士 博士

ネガティブフィードバックの解除じゃ。エストロゲンが減ると、下垂体は「もっと卵巣を刺激せよ」とFSHを大量に出すのじゃ。

サクラ サクラ

なるほど、体が補おうとする反応なんですね。

博士 博士

しかし卵巣自体が反応しなくなっているので、エストロゲンは戻らない。

サクラ サクラ

結果として更年期症状が出るのですね。

博士 博士

ほてり、発汗、動悸、イライラ、不眠など多彩じゃ。

サクラ サクラ

骨粗鬆症や脂質異常症も増えると聞きます。

博士 博士

エストロゲンには骨吸収抑制や脂質代謝改善作用があるため、減ると骨量減少やLDL上昇が起こるのじゃ。

サクラ サクラ

治療法はありますか?

博士 博士

ホルモン補充療法(HRT)や漢方薬、生活指導などじゃ。

サクラ サクラ

プロラクチンやテストステロンは関係ないのですね。

博士 博士

プロラクチンは授乳期、テストステロンは男性ホルモンで、更年期の主役ではないのじゃ。

POINT

更年期は卵巣機能低下によるエストロゲン減少が中心で、ネガティブフィードバック解除によりFSH・LHが増加します。ほてりや骨粗鬆症、脂質異常症などの症状・疾患リスクが高まり、HRTや漢方薬での治療が行われます。プロラクチンやテストステロンは更年期の変化とは直接関係しないため混同しないことが重要です。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:更年期の女性で増加するのはどれか。

解説:正解は 1 です。更年期では卵巣機能の低下によりエストロゲン分泌が減少します。これに対する視床下部・下垂体へのネガティブフィードバックが解除されるため、下垂体前葉からの卵胞刺激ホルモン(FSH)および黄体形成ホルモン(LH)の分泌が著しく増加します。

選択肢考察

  1. 1.  卵胞刺激ホルモン< FSH >

    卵巣機能低下に伴うエストロゲン減少で、下垂体前葉からのFSH分泌が増加します。LHも同様に増加します。

  2. × 2.  テストステロン

    精巣から分泌される男性ホルモンで、女性でも副腎などから少量分泌されますが、更年期で特に増加はしません。

  3. × 3.  プロラクチン

    下垂体前葉から分泌される乳汁分泌ホルモンで、主に妊娠・授乳期に増加します。更年期では増加しません。

  4. × 4.  エストロゲン

    更年期では卵巣機能低下により明確に減少します。これにより骨粗鬆症、脂質代謝異常、動脈硬化リスクが増加します。

エストロゲン減少は、のぼせ・発汗などの血管運動神経症状、気分の落ち込み、骨量減少、脂質異常症、萎縮性腟炎などをもたらします。更年期障害の治療にはホルモン補充療法(HRT)や漢方薬が用いられます。FSH値の上昇は閉経診断の指標にもなります。

更年期は卵巣機能低下→エストロゲン↓→FSH・LH↑。ネガティブフィードバックの解除がポイント。