『自分とは何者か』を問う時代 ─ エリクソンの青年期危機
看護師国家試験 第109回 午後 第6問 / 必修問題
国試問題にチャレンジ
エリクソン,E.H.( Erikson,E.H. )の発達理論で青年期に生じる葛藤はどれか。
- 1.生殖性 対 停滞
- 2.勤勉性 対 劣等感
- 3.自主性 対 罪悪感
- 4.同一性 対 同一性混乱
対話形式の解説
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博士POINT
エリクソンの発達段階のうち青年期の心理社会的危機を同定する問題。8段階とそれぞれの葛藤の対応を整理しておくことがポイント。
解答・解説
正解は4です
問題文:エリクソン,E.H.( Erikson,E.H. )の発達理論で青年期に生じる葛藤はどれか。
解説:正解は 4 の「同一性 対 同一性混乱」です。エリクソンは人間の一生を8つの発達段階に分けた『心理社会的発達理論』を提唱し、各段階に特有の心理社会的危機(葛藤)と、それを克服することで得られる徳(人格的強さ)があるとしました。青年期(おおむね13〜22歳頃)の中心的危機が『同一性(アイデンティティ) 対 同一性混乱』であり、『自分とは何者か』を模索し、自己を受容することで『忠誠性』という徳を獲得します。克服に失敗すると役割混乱や進路選択の困難を招くとされます。
選択肢考察
- ×1. 生殖性 対 停滞
壮年期(中年期、約40〜65歳)の危機。次世代を育てることへの関心が生殖性、それが阻害されると自己陶酔的な停滞に陥る。
- ×2. 勤勉性 対 劣等感
学童期(約6〜12歳)の危機。学習や技能習得を通じて勤勉性を獲得するか、失敗体験が積み重なり劣等感に陥るかの分岐。
- ×3. 自主性 対 罪悪感
幼児後期(約3〜6歳)の危機。自主的な行動を試みる中で、規範を超えた場合に罪悪感を抱く。エリクソンでは『積極性』とも訳される。
- ○4. 同一性 対 同一性混乱
青年期の中心課題。自我同一性(アイデンティティ)の確立により自己を受容し、『忠誠性』を獲得する。
エリクソンの8段階は①乳児期(基本的信頼 対 不信/希望)、②幼児前期(自律性 対 恥・疑惑/意志)、③幼児後期(自主性 対 罪悪感/目的)、④学童期(勤勉性 対 劣等感/有能感)、⑤青年期(同一性 対 同一性混乱/忠誠)、⑥初期成人期(親密性 対 孤立/愛)、⑦壮年期(生殖性 対 停滞/世話)、⑧老年期(統合 対 絶望/英知)。各段階の危機と徳をセットで覚えるのが効率的。
エリクソンの発達段階のうち青年期の心理社会的危機を同定する問題。8段階とそれぞれの葛藤の対応を整理しておくことがポイント。
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