副雑音と原因を見極めよう
看護師国家試験 第103回 午後 第42問 / 基礎看護学 / 看護における基本技術
国試問題にチャレンジ
異常な呼吸音とその原因の組合せで正しいのはどれか。
- 1.連続性副雑音 ―――― 気道の狭窄
- 2.断続性副雑音 ―――― 胸膜での炎症
- 3.胸膜摩擦音 ――――― 肺胞の伸展性の低下
- 4.捻髪音 ――――――― 気道での分泌物貯留
対話形式の解説
博士
今日は呼吸音、特に副雑音と原因の組合せを学ぶぞ。副雑音は連続性、断続性、胸膜摩擦音に大別されるんじゃ。
アユム
博士、それぞれどんな音なのですか?
博士
連続性は気道狭窄で生じる持続的な音、断続性は短く弾けるような音、胸膜摩擦音はギュッギュッと擦れる音じゃ。
アユム
では正解はどれですか?
博士
正解は1番、連続性副雑音と気道狭窄の組合せじゃ。喘息発作などでヒューヒュー聴こえるのが代表例じゃな。
アユム
2番の断続性副雑音と胸膜炎症はどうして誤りなんですか?
博士
胸膜炎症で出るのは胸膜摩擦音じゃ。断続性副雑音は分泌物や肺胞病変が原因なんじゃよ。
アユム
3番の胸膜摩擦音と肺胞の伸展性低下は?
博士
これも違う。肺胞の伸展性が低下した間質性肺炎では捻髪音が聴かれるんじゃ。
アユム
4番の捻髪音と分泌物貯留は逆なんですね。
博士
その通り。分泌物貯留では水泡音、捻髪音は線維化した肺胞が開く音じゃ。
アユム
音質と原因をセットで覚えると忘れませんね。
博士
うむ、呼吸器疾患のアセスメントで聴診は必須技術じゃから、しっかり身につけるんじゃぞ。
POINT
副雑音は発生機序によって分類が決まっており、連続性副雑音は気道狭窄、水泡音は分泌物貯留、捻髪音は肺胞の線維化、胸膜摩擦音は胸膜炎症で生じます。それぞれの音質と原因疾患をセットで覚えることで、正確なフィジカルアセスメントが可能になります。
解答・解説
正解は 1 です
問題文:異常な呼吸音とその原因の組合せで正しいのはどれか。
解説:正解は1です。呼吸副雑音は連続性副雑音(ロンカイ・ウィーズ)と断続性副雑音(水泡音・捻髪音)、胸膜摩擦音に分けられます。連続性副雑音は気道が狭くなった部分を空気が通過する際に発生し、気管支喘息やCOPD、腫瘍などで聴取されます。
選択肢考察
-
○ 1. 連続性副雑音 ―――― 気道の狭窄
正しい組合せです。気道狭窄部を空気が通る際にヒューヒュー(笛声音)やゴーゴー(いびき音)と聴こえます。
-
× 2. 断続性副雑音 ―――― 胸膜での炎症
誤った組合せです。胸膜炎で聴かれるのは胸膜摩擦音であり、断続性副雑音は分泌物貯留や肺胞の伸展低下が原因です。
-
× 3. 胸膜摩擦音 ――――― 肺胞の伸展性の低下
誤った組合せです。肺胞の伸展性低下で生じるのは捻髪音で、胸膜摩擦音は胸膜の炎症で臓側胸膜と壁側胸膜が擦れて生じます。
-
× 4. 捻髪音 ――――――― 気道での分泌物貯留
誤った組合せです。気道分泌物貯留で生じるのは水泡音であり、捻髪音は線維化した肺胞が再開放する際に生じます。
覚え方として、連続性は「ヒュー(高音wheeze)」「ゴー(低音rhonchi)」、断続性は「プツプツ(水泡音)」「パリパリ(捻髪音)」と音質で区別すると整理しやすいです。捻髪音は間質性肺炎のサインとして重要です。
副雑音の分類と発生機序の組合せを正確に把握しているかを問う問題です。
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