StudyNurse

信頼関係はここから!面談で大切な目線の高さ

看護師国家試験 第107回 午前 第35問 / 基礎看護学 / 看護における基本技術

国試問題にチャレンジ

107回 午前 第35問

患者と看護師が面談をする際、両者の信頼関係を構築するための看護師の行動で最も適切なのはどれか。

  1. 1.患者の正面に座る。
  2. 2.メモを取ることに集中する。
  3. 3.患者と視線の高さを合わせる。
  4. 4.事前に用意した文章を読み上げる。

対話形式の解説

博士 博士

今日は看護師と患者の信頼関係、いわゆるラポールの築き方を学ぶぞ。

サクラ サクラ

ラポール…よく聞く言葉ですが、具体的にどうすれば築けるのかピンときません。

博士 博士

ポイントは非言語コミュニケーションじゃ。言葉そのものよりも、姿勢や視線、距離感が信頼関係に大きく影響する。

サクラ サクラ

なるほど。選択肢を見てみると…1は正面に座る、2はメモに集中、3は目線を合わせる、4は文章を読み上げるですね。

博士 博士

まず1の『正面に座る』はどうじゃ?一見ちゃんと向き合っているように思えるが…

サクラ サクラ

でも真正面だと、なんだか取り調べみたいで緊張しそうです。

博士 博士

その感覚は正しい!視線が真正面でぶつかると心理的圧迫感が生まれる。直角(90度)や斜めに座る方がリラックスできるのじゃ。

サクラ サクラ

2のメモに集中するのはどうでしょう?記録も大切ですよね。

博士 博士

記録は大切じゃが、集中しすぎると患者はどう感じる?

サクラ サクラ

あ、『ちゃんと聞いてくれていないな』と感じそうです。

博士 博士

その通り。要点だけサッと書いて、視線や表情で『聞いていますよ』と示すことが大切じゃ。

サクラ サクラ

4の文章読み上げは明らかに機械的ですよね。

博士 博士

うむ。定型文の読み上げは一方通行で、相手の反応や感情を無視してしまう。個別性を大切にする看護では避けたい行動じゃ。

サクラ サクラ

すると残るのは3の『目線を合わせる』ですね。

博士 博士

正解じゃ!目線を合わせることで『対等な人間として大切にされている』という感覚が生まれる。立ったままベッドの患者に話しかけてはいかんぞ。

サクラ サクラ

そうか、ベッドサイドでは椅子に座ったり膝を曲げたりして合わせるんですね。

博士 博士

その通り。SOLERという覚え方もある。S:まっすぐ向く、O:開いた姿勢、L:やや前傾、E:適度な視線、R:リラックスじゃ。

サクラ サクラ

英語の頭文字で覚えやすいですね。

博士 博士

加えて、ロジャーズの受容・共感・傾聴・非審判的態度は看護面接の土台じゃ。技術というより姿勢、哲学に近いものじゃな。

サクラ サクラ

患者さんが心を開くには、言葉以前の空気づくりが大切なんですね。

博士 博士

その通り。信頼関係ができてはじめて情報も集まり、援助も届くようになる。最初の5分の姿勢が、その後のケア全体を決めることも多いぞ。

サクラ サクラ

ありがとうございます、面談の質を変える大事な視点が学べました!

POINT

本問は患者との信頼関係構築に必要な非言語的コミュニケーションを問う設問で、正解は『視線の高さを合わせる』です。正面対面は圧迫感を与え、メモ偏重や定型文読み上げは傾聴姿勢を損ねます。SOLERやロジャーズの受容・共感・傾聴といった基本技術を踏まえ、相手に安心感を与える姿勢を日々のケアに取り入れることが、国家試験でも臨床でも重要です。

解答・解説

正解は 3 です

問題文:患者と看護師が面談をする際、両者の信頼関係を構築するための看護師の行動で最も適切なのはどれか。

解説:正解は3の『患者と視線の高さを合わせる。』です。コミュニケーションの基本として、相手と同じ目線の高さを保つことは対等な関係性を示し、威圧感や不安を軽減します。立ったまま話したり上から見下ろす姿勢は、心理的な距離や優位性を暗示してしまいます。また面談の位置関係としては、真正面(対面)よりも直角や斜めの位置(90度法)が緊張を和らげるとされ、メモ取りに集中しすぎると傾聴していない印象を与えます。定型文を読み上げる面談は患者の個別性を無視した形式的対応となり、信頼関係構築には結びつきません。ロジャーズの来談者中心療法が示すように、受容・共感・傾聴の姿勢を非言語的にも示すことが信頼関係(ラポール)形成の鍵となります。

選択肢考察

  1. × 1.  患者の正面に座る。

    正面に座ると視線がぶつかりやすく、患者に緊張や圧迫感を与える恐れがあります。直角(90度)や斜めに座る位置関係が、リラックスした会話を促しやすくなります。

  2. × 2.  メモを取ることに集中する。

    メモに集中すると患者と視線が合わず、『話を聞いてもらえていない』という印象を与えます。要点だけをさりげなく記録し、傾聴を優先します。

  3. 3.  患者と視線の高さを合わせる。

    目線の高さを合わせることで対等な関係性と安心感が生まれ、患者は率直に話しやすくなります。ベッド上の患者には座位をとって対応するなど配慮が必要です。

  4. × 4.  事前に用意した文章を読み上げる。

    定型文の読み上げは個別性を無視した一方通行のコミュニケーションとなり、患者の反応や感情に応じられません。信頼関係の構築には不適切です。

信頼関係(ラポール)形成にはSOLERなどの技法も有名です。S:Squarely(相手に体をまっすぐ向ける)、O:Open posture(開いた姿勢)、L:Lean(やや前傾)、E:Eye contact(適度な視線)、R:Relaxed(リラックス)。位置取りは直角法(90度)で座り、視線の高さを揃えると相手は安心します。傾聴・受容・共感・非審判的態度という基本姿勢と合わせて押さえておきましょう。

患者との信頼関係構築に必要な非言語的コミュニケーションの基本姿勢を問う問題です。