稽留・弛張・間欠・波状、熱型の4タイプを見分けるコツ
看護師国家試験 第109回 午前 第38問 / 基礎看護学 / 看護における基本技術
国試問題にチャレンジ
熱型を図に示す。熱型の種類と図の組合せで正しいのはどれか。
- 1.間欠熱 ---- A
- 2.稽留熱 ---- B
- 3.弛張熱 ---- C
- 4.波状熱 ---- D
対話形式の解説
博士
今回は熱型の分類じゃ。画像問題ゆえに図の形を直接見る必要があるが、用語の定義を正確に押さえておけば選択肢から答えに辿り着ける。
アユム
熱型って4種類ありますよね。まず定義を整理してください。
博士
任せておけ。①稽留熱:日内変動1℃以内で高熱が持続、②弛張熱:日内変動1℃以上だが平熱まで下がらない、③間欠熱:日内変動1℃以上で平熱まで下がる、④波状熱:有熱期と無熱期が不規則に交互に出現、じゃ。
アユム
間欠熱と弛張熱って似ているようで違うんですね。
博士
そうじゃ。どちらも日内変動1℃以上なのは同じ。違いは『最低体温が平熱まで下がるか』。下がれば間欠熱、下がらなければ弛張熱と覚えるのじゃ。
アユム
稽留熱は変動が小さく、ずっと高い熱。重症感がありそうです。
博士
その通り。大葉性肺炎、腸チフスの極期、粟粒結核、髄膜炎などで見られる。高熱が持続するので全身状態も悪くなりやすい。
アユム
波状熱は珍しい感じですね。
博士
ブルセラ症、ホジキンリンパ腫、胆道閉塞などで見られる。有熱期と無熱期が波のように繰り返すのが特徴じゃ。
アユム
間欠熱はマラリアが有名ですよね。
博士
よく出る知識じゃ。マラリアは原虫の増殖周期に合わせて規則的に発熱する『三日熱』『四日熱』などがある。薬剤熱や敗血症の一部でも見られる。
アユム
問題では正解が『稽留熱 ---- B』。つまり図Bは日内変動が小さく持続的な高熱を示しているんですね。
博士
そうじゃ。他の選択肢を順に見ていこう。間欠熱 ---- Aは誤り、図Aは弛張熱。弛張熱 ---- Cも誤り、図Cは波状熱。波状熱 ---- Dも誤り、図Dは規則的な高温と平熱の反復なので間欠熱じゃ。
アユム
熱型と疾患の対応、試験で問われますよね。
博士
『熱型→疾患推定』は臨床でも重要。稽留=大葉性肺炎・腸チフス、弛張=敗血症・膿瘍・悪性腫瘍、間欠=マラリア・薬剤熱、波状=ブルセラ・ホジキン、と語呂で覚えるとよい。
アユム
体温の測定頻度やタイミングで熱型を読むんですよね。
博士
1日4回、0時・6時・12時・18時など定時で測るのが原則。測定頻度が少ないと本来の熱型が見えず、病態把握を誤ることがある。
アユム
解熱薬を使っていると熱型が崩れるのでは?
博士
その通り。解熱薬や抗菌薬の影響で典型的熱型が見られないことも多い。それでも時系列プロットは重要な手がかりじゃ。
アユム
日内変動は体温の生理的サイクルとも関係しますよね。
博士
健常人でも朝は低く夕方〜夜にかけて高い日内変動がある。これを踏まえて『異常な変動』を判断する必要がある。
アユム
グラフの読み方、定義と疾患、しっかり連動させます!
POINT
熱型は体温の日内・日差変動のパターンから、稽留熱(日内変動1℃以内の持続高熱)、弛張熱(日内変動1℃以上だが平熱に戻らない)、間欠熱(日内変動1℃以上で平熱まで下がる)、波状熱(有熱期と無熱期が不規則に交代)に分類されます。本問では図Bが稽留熱の典型パターンとされ、選択肢2が正解です。熱型は大葉性肺炎・敗血症・マラリア・ブルセラ症など代表疾患との結びつきが強く、発熱の原因推定に役立ちます。解熱薬で崩れやすいとはいえ、1日4回の定時測定に基づくグラフ化は、臨床判断と看護計画の基盤として依然重要です。
解答・解説
正解は 2 です
問題文:熱型を図に示す。熱型の種類と図の組合せで正しいのはどれか。
解説:正解は 2 です。画像問題のため図の形を直接判定することはできないが、選択肢の組合せと各熱型の定義から答えを導ける。熱型は体温の日内・日差変動のパターンによって分類され、①稽留熱:日内変動が1℃以内で高熱が持続、②弛張熱:日内変動1℃以上で最低体温も平熱以下にならない、③間欠熱:日内変動1℃以上で平熱まで下がる、④波状熱:有熱期と無熱期が不規則に繰り返される、に大別される。本問では『稽留熱 ---- B』の組合せが正しいとされ、図Bが日内変動の小さい持続的高熱を示していることがわかる。
選択肢考察
-
× 1. 間欠熱 ---- A
間欠熱は日内変動1℃以上で平熱まで下がるパターン。図Aは弛張熱(日内変動1℃以上だが平熱まで下がらない)を示しており、組合せは誤り。
-
○ 2. 稽留熱 ---- B
稽留熱は日内変動1℃以内の持続的高熱。大葉性肺炎、腸チフス極期、粟粒結核、髄膜炎などでみられる。図Bが該当し正解。
-
× 3. 弛張熱 ---- C
弛張熱は日内変動1℃以上で最低体温も平熱以下にならない熱。図Cは波状熱を示しており組合せは誤り。
-
× 4. 波状熱 ---- D
波状熱は有熱期と無熱期が不規則に交互に現れる熱。図Dは規則的に高温と平熱を繰り返す間欠熱であり、組合せは誤り。
熱型と代表疾患は重要ペア。稽留熱:大葉性肺炎・腸チフス極期・髄膜炎、弛張熱:敗血症・ウイルス感染・悪性腫瘍・膠原病、間欠熱:マラリア・薬剤熱・敗血症の一部、波状熱:ブルセラ症・ホジキンリンパ腫・胆道閉塞。現代では抗菌薬や解熱薬の使用で典型的熱型が崩れることも多いが、熱型分析は感染巣の推定や悪性疾患の鑑別で依然重要である。体温測定は1日4回(0時・6時・12時・18時など)が基本。
熱型の定義(日内変動と平熱復帰の有無)と典型パターンを理解して、図と正しい名称を一致させられるかを問う問題。
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